昭和元禄落語心中/鬼平/オルフェンズ

昭和元禄落語心中・2話。OPがここで初登場、お歌は引き続き林原めぐみ椎名林檎。んで映像が何かアレでしてね、これ主役は助六じゃなくて八雲やんね。そしてものすごい情念がブチ込まれた演技満載…少々過剰気味な絵になってて、これそういう話になるの? とモヤモヤ気になるという趣向でしょうか。個人的にはトーンの統一が取れてる1期の方が好みだけど、まあそれは最終話まで見ての判断ではありましょう。

さて本編。助六さんはどうも壁に当たってる感じであり、それは外的要因と内的要因の二つがある。背中の紋々がマスコミに悪し様に言われてアレコレ業なしてるってのが外的要因、確かに面倒だがその辺もゆっくりキャラにしてゆけばよいところであり、多分問題は内的の方。八雲と先代助六の極端の間にあって、テメエの落語がよう判らんなっとんのんね。何というか、陽気と陽性の塊みたいな与太さんがもがいてると「何とかしてやりてェな」って気にもなる。ここでキッチリ、落語と人生の師匠やって与太さんの尻をたたく八雲がいい。小夏っちゃんへの「子守落語」といい、彼のペシミズムのベースには情があんだよねえ。

今回は助六の落語のスベり具合の演技がある意味での見所でしょうね。いやあ、類似経験があるのもそうだが、生々しくて見てらんないほどの「いい演技」でしたよ。気がツッコんでんのでどこか急いてて平板になってるという、それをあからさまでオーバーなダメ演技じゃなくてこのような自然さで見せるってのがちょっとすごい。いや何度も見たかないけども。あと石田さんがお歌歌ってた。いやキャラソンじゃなくて三味線でもっての小唄みたいなヤツっすけどね。流石に超一流ってワケにはいかないか。…検索したら小唄じゃなくて「柳の雨」っちう端唄ですか。今回、雨の描写が際立ってたからねえ。

●新番組・鬼平。言わずと知れた池波時代劇の筆頭株主、さてどう料理するのかなと思ったらなんか耽美方面にキャラデザインを振ってきた。個人的にはもうちょっとガサッとした粗めのデザインラインの方が好みなんだけど、まあしかし…元からのだけじゃなくもっと新しいとこのファンの気も引きたいだろうしね。実際動いてみると賢雄ボイスもあって、なんか落ち着いてるようにも見えますし。…しかし中村吉右衛門やらさいとうたかをやらのラインからこれ、ってのも結構な冒険ではあるなあ。

本編に関しては、30分枠でオチ付けんならんので結構取捨選択してる感じ。ギチギチに詰め込むよりは要素を減らし、全体のテンポを整えるって方向性だろうか。一応この第1話(粂八の登場を最初に持ってくるってのはまあ正解だよね)においては上手くまとまってたとは思う。でも、池波話の魅力って横っちょのディテイル…特にメシだの風俗だのの市井の様子なんかにもあるので、その辺もあまりオミットしないでくれるといいなあとも思う。その辺どうなるか、やね。

ま、原作がしっかりしてんので流石に王道的に面白く、ハズさない。全体に地味目のコンテンツであり、どこまで感想を書くかは判らんけど、とりあえずは視聴してみよう。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ・39話。イオク様は鉄華団を恨んでかなりフェイタルな一撃を喰らわしてくるのだが、その一手ってのが戦闘によるものじゃなくて多分に陰謀的なやりかただったってのが意外ではある。タービンズはご禁制の品を持ってますよ、さあテイワズさんどうします…だ。

自分の家族がヤバいとなったらノータイムで全てひっくり返して逃げることができる、ってのは名瀬さんの深い覚悟があったればこそ。そしてその判断は、そのままオルガにも明に暗に求められていることになる。結構デカいフラグを立てちゃった名瀬のアニキ、それをオルガの骨身に沁みさせる「ために」死んじゃうのかなあ…過去回想の姐さんともどもかっこよかったし、助かって欲しいけど…ムリだろうなあ。

それにしてもイオク様、ホンマ上手い具合に状況を引っ掻き回してくれるものだ。ラスタルの言うとおり、彼に付き従う者たちを含めた勢力ってのは充分な力を持つのだろう。…それで何ゆえマッキーじゃなくてまず鉄華団を恨むのかってのはよう判らんけどな! 逆恨みじゃんな!