舟を編む/ドリフターズ

舟を編む・7話。雪の日、西岡さんは三面六臂でがんばるのである。彼の外渉能力はなかなかに得がたいものがあり、確かに彼が抜けることは辞書編集部にとっては痛手であろう。だからこそ、西岡さんは今のうちにできることを全てしておこうと思う。そしてそこまで肩入れする原因は、マジメさんの存在なのでありました…っちうね。

西行という単語を巡ってそれぞれの立場で言葉を交わす二人。松本先生がいいコンビだと言うのもよく判る、二人の立ち位置の対照性があざやか。ここでも「その文章を見た人がどう思うか」と、対人的な観点からの意見が出てくるってのが西岡さんらしいということなんだろうね。ラストで飛田展男先生に一泡吹かせつつも矜持を保つ、ああいうバランスのとり方が彼の才能なんでしょうなあ。

辞書編集の作業はつまづいては進み、留まっては走る。このリズムの演出の仕方が見てて結構引き込まれるものがあるんすな。突き詰めれば単純な、本相手のサラリーマンモノってことなんだけど…やっぱ丁寧で上手いってことだろうなあ。

ドリフターズ・8話。冒頭、こっちにも来てた義経さんにいろいろ恐怖する与一っつぁんのあと、清明一行とノブたちがやっと出会うの巻。希代の軍師であるハンニバルスキピオが来たとなればこれは心強い…と思いきや、スキピオは戦乱の中はぐれてしまい、それがおかげでハンニバルはすっかりボケ老人モードになってしまっている。どちらかと言えばノブの心を奪ったのはワイルドバンチの持っていた近代的火器であり、その技術はおいそれと再現できるものでもないのは承知の上で、「信長の野望」を果たす上でどうしても欲しいモノである。さて、あとは雷管/錬金術師の合流であるが…?

はぐれたスキピオさんはジャングルの王となった菅野さんと合流しておられる。なんというかこの…なんだろうねこの表現しにくいコンビ。見た目にどうも潤いがないが、とにかくおもろいおっさんであるのは間違いない。菅野さんが原住民を腕っ節一本で束ねて王様呼ばわりされてんの、調べてみたら一応史実ネタでもあるのね。まああそこまで昔の映画みたいな感じじゃないでしょうけども。

ラストはノブが火器を作るためにドワーフの解放を画策するところでシメ。この世界でもエルフとドワーフは仲悪いってことだが、お互い孤立主義同士なんだろうな。そういやホビットも居るらしいけど、…出てくんのかね。指輪捨てるようなクエストがあるとも思えんが。