ドリフターズ/ジョジョ/オルフェンズ

●あれ…またジョジョが録れてない…? 放送変更があったっぽくもなさそうだし、何だろうなこれ。しょうがないのでなんかかんかして補完。

ドリフターズ・3話。カルネアデス要塞という何がどうあっても犠牲が発生しそうな要衝より、なんとか漂流者たちだけでも避難させようとする十月機関・清明たちの話。敵味方合わせて結構な数の名ありキャラが乱舞するのだが、みなキャラが立ちケレン味あふれる演出と共に登場するので見てて飽きない。特にエンズ側、ガキの妄想みたいなド派手な能力と立ち回りであっていっそ清々しい。こういうの、ホントに平野耕太の強みやよねえ。

エンズたちはみな強大な特殊能力を持っており、それぞれ個人で一騎当千のバカみたいな攻撃力がある。対するドリフ側は素晴らしい能力を持ちつつもあくまで人間の範疇、何も準備ナシで当たってしまうと流石に分が悪い。一旦の敗北撤退により、ドリフたちがいかに彼らの強みであるミームや才能を生かしてゆくか…ってのが流れでしょうかね。

わらわら登場したドリフたちの中で、ワイルドバンチの二人や菅野直はちょいと異質な感じはする。ハンニバルスキピオ、信長のような軍略に優れた者や豊久・与一のようなそれ単体で高い固有戦闘力を持つ者ではなく、銃や航空機といった何らかの付属物コミでのキャラだもんね。彼らが十全に働きを見せるには、端的に言って結構な社会的インフラが必要となる。そこらへん魔法でちょちょいのちょいってのもアリだけど、そういう方向には進まない…ってのは知識としては知ってまんねんな。してみるとこれは俺的聖杯戦争というよりは俺的Civとかに近いのかもしれん。いずれにしてもそこら辺、どう描かれるかは楽しみではある。

今回登場の菅野直、何かというとバカヤロウコノヤロウとアウトレイジなキャラになっててなんか面白い。英語で言うなら4文字言葉連発キャラ、ってとこですかね。

ジョジョの奇妙な冒険・30話。川尻一家それぞれと猫草の話。ペットセメタリーな感じで猫の死骸埋めたら植物と融合して復活、ついでに致死的な能力もついてきた…という結構ストレートにキモくてコワい話なんだけど、この猫草さんがそこそこ愛嬌あるというか、あの外見でフツーに家ネコやってんので、話全体としてとにかくみょうちきりんな味が出まくっている。あの川尻吉良が成すすべなく殺されかけてさあどうする! のクライマックスが「ボール遊びにかまけてどうでもよくなってるネコっぽいもの」のシーンで終わる辺りが白眉やなあ。あくまで淡々と、逆っぽいBGMや演出などせずデッドパンにお出しされているのもよろしい。…忍さんにお出かけのちゅーをせがまれて目のとこ影にしてる吉良さんとか、なんか絵だけで面白いわ。

うん、まあその忍さんよね。アンニュイで不活性で不機嫌な倦怠妻だったころが信じられないようなあの調子ノリっぷりが凄い。吉良相手のときだけじゃなく、ネコ見て警戒心を解こうとごろごろしたり警戒されて四つ這いで飛びのいたりとプライベートでもはっちゃけてんのがばかわいい。そら早人くんも不審に思うわなあ。

あと今回は大川ナレもなかなか破壊力高くてね。あのどこか誇らしく高らかな調子で「ウニャウニャ!」とか言われちゃしょうがない。このシリーズにはやはり欠かせない部分だなと改めて思う。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ・29話。前半は鉄華団・海賊・ギャラルホルン内勢力二派と四つ巴の戦い、その決着。帰属する団体が多いのでブチのめそうと思ったら妨害が入り、突っかかろうとすれば横合いから撃たれとなかなか混沌としている。そんな中やっとこ状況を制したミカ/鉄華団であるが、…いやしかし前回に引き続いてもう泥臭いバトルでよろしいなあ。質量兵器でごんごんぶん殴りあうのが最善策という、超高度な技術力を持った原始人たちみたいな状況。痛々しいロボバトルってのもそうそうないよねえ。

後半は主に鉄華団の落し前の話。自分たちに弓引いたこすっからいおっさんの事務所に乗り込んで「どないしてくれんねんこれ」と凄むオルガとミカでCM前のヒキになった時は「あーこれその手の映画でよく見るシーンだなーでもこれ夕方アニメだしなー」とか思ってたけどマジで実録モノの展開になりました。相手が必死のパッチで電話連絡による状況打開を画策しようとし、その全てがムダであると判明し、「出すカネ無いんならお前死んだワシらの舎弟に詫び入れに行けや」とノータイムであの世送り。津島利章の旋律が流れてきそうなガンダムであるなあ。

興味深いのはアトラさんとほのぼのっとしたシーンをやってたクーデリアも、彼らの行動はちゃんと認識しており、またそれを忌避するのではなく「そんなことをせずに済むよう私が行動せねばならない」と捉えていること。オルガたちが最短距離で走ってるって状況は当然周囲に歪を生み、それはやがて彼らに返ってくるかもしれない問題なのだけれど、名瀬の兄貴も含めこういう深いとこまでの理解者が居るってのはかなり心強い。ま、それでもどうにもならんことがあるのが任侠世界でしょうけどね。…あとはマクギリス側のアレコレやなあ。絶対平穏にはいかないよねえ。うふふ楽しみ。