ジョジョ/ガンダムUC

ジョジョの奇妙な冒険・9話。トニオさんの不思議料理を食べに行く話。旨い料理喰ったらカダラに壊滅的なダメージを受け、たように見えて実は悪いところが全恢復するという、よく言われることだけど筒井康隆「薬菜飯店」のオマージュっぽい話。元ネタは中華に対しこっちはイタリアンであるのは荒木先生の趣味ですな。このあとどんどんイタリア趣味に傾倒してゆくんだけど、そういやDIOという名前もイタリアネタなんだっけ。どうだっけ。まいいや。

筋立てがシンプルだけにその表現と演出がどこまでイケるかがキモの話だけど、これはエエ感じのアニメ化ではなかったかしら。料理がちゃんと旨そうに見える段階でまず成功であるとも言えるが、その上であの億泰さん/高木渉の演技だよなあ。先週は能登さんのドグサレ演技に舌を巻いたけど、今回は億泰の「おまえそんなに語彙豊富だったっけ」ってな感じの饒舌ぶりが白眉。大熱演、と言っていいだろうなあ。台詞自体もサイモンとガーファンクルだのあしたのジョーだの、いちいち具体的な喩えが出てくんのがこのマンガらしいというか。

この辺から億泰さんの妙にかわいったらしい属性が定着してくるのよね。あんなけイカツイ登場と顔つきしといて、辛いものがダメでバーモントカレーしか喰えないとか、何だそのあざとい属性。女性ファンも多いんじゃないかしら。

機動戦士ガンダムUC RE:0096・10話。地上に降りてさあどうする皆の衆、というね。ジオン残党の活動が活発となってきてて火種燻っている、という冒頭の説明のために引っ張り出されたのがダカールでの戦い、そして…うへえ、ジムにネモまではともかく、カプールにジュアッグですか! なんちうか、今の技術でこういうロボバトルを描かれるとなんか怪獣大戦争じみてんなあ…と思ってたらもっと怪獣っぽいMAが出てきた。海から出てくる巨大なジオン系ロボ。怖いなあ。

そしてミネバ様とリディさん家とは訣別に至るという流れ。ああバナージはどうしているかしらと思ってるところにリディが来てああワシのミネバミネバよう、と頼られるというすれ違いが大時代的でよろしい。リディさんはますますダメな方向に落っこちて行きそうな感じがしますが、それはまた先々で。あと元プルのマリーダさんはキュベレイを使って精神的拷問を受けてました。マーサのおっそろしさはこれはもう、吹き替え畑で修羅場くぐってきた塩田さんの本領発揮やんね。

場末のコーヒーショップである種の諦観を受け入れるミネバ様。追っ手に対して「ミネバ・ザビである」と言い放つ、この大物的な器は何者にあらず、まさに生まれついてのお姫様っすね。この辺はお父ん譲りだろうな。…あと成田剣のブライトさんがすっげえブライトさんでびびった。すっげえ。