おそ松さん/ルパン三世

おそ松さん・14話。みんな風邪引いた話とトッティのちょっとしたアブノーマルさの話、あと掌編的なコントを一編。前半の風邪話は「ああこれ、みんなのリアクションをバラエティで見せる話かな」と思わせといてなんだかスゲエオチに持っていく流れが美しかった。この「オチに向かって加速度的にワケ判んなくなってゆく」感はCパートのコントにも如実で、そこそこフツーのコントネタから転げ落ちるように逸脱してゆくさまは何ちうか、内村さんのコントっぽい気がしたりした。最近それほど見てないけど。

Bパートのトッティ話、世間ズレしてるようで兄弟間の親密さに関してはまったく興味が無いという、この兄ちゃんの…そうねえ、ザックリ言うなら「欠落した部分」が良く出てておもろかった。最終的に「鬱陶しい!」でキレて極端に行っちゃうって人居るよねえ。あるいはそういう衝動は自分の中にもありそうな気もする。「兄弟一人居なくなっても気づかないだろう」で猛抗議してたけど、カラ松以外のお人は胸に手を当ててよく考えてみた方がいいと思う。うん。

風邪引いた面々を汚物は消毒だとばかりに焼き尽くそうとするトッティのシーン。お家が燃えてる作画にて、燃えさしが吹き飛んでワンバウンドしているという、まあこういう非常にどうでもよい作画の手間が面白くてちょっとツボでした。普通にボーボー燃えてるだけでもいいじゃん! バカだな!

ルパン三世・14話。モナリザを頂くよ、というこれはなかなかストレートなルパン話。盗むのを防いだと見せかけてやっぱり成功してたもののそれはすりかえられたニセ物であったが実は…という、ドンデンの連鎖が実にそれらしく、かつよう考えたなーって感じでよろしい。純粋にルパンの一話として面白く、軽妙にできている上に、シーズン後半の大枠構造にも繋がっている…という、シリーズ構成も練られている。しかしあの謎の井上和彦おっさん、ダビンチでありましたか。過去と繋がっているってことはオカルトか超科学かそれとも、ですな。

前もちらっと言うたけど、このシリーズは今んとこ銭形の扱いにバランスを感じる。今回も結局はルパンに出し抜かれているのだが、それでも決してルパンたちに正面切って負けているという雰囲気は無く、一人で対等に渡り合ってるように描かれているのだよね。そんな描写の上で「私がヒーローになるなんてことはありえんのです」と言わせるのがストイックであり、多少物悲しくもあり。いいキャラだわな。