うしおととら/ルパン三世

うしおととら・14話。伝承者候補たちの登場、まずは露払いに日輪さん、ついで流兄ちゃんである。敵役ってワケではないが部分的に対立するキャラクタとして、候補者ご一統はそれぞれ面白いキャラ付けされてんだけど、中でも流兄ちゃんの屈折具合は結構な意外性があったりして面白い。強くて男前でいい性格しててウラがある。そらまあ、人気キャラにもなろうわなあ。細谷さんの声もよう合っている。

んでもって日輪さんですが、この人は初っ端だけあってか割と判りやすい。ツンケンしてるがデレもするという、あーこれはそばに居たらある意味めんどくせーだろーなーって典型のような人。ファーストコンタクトが平手打ちというのがよろしい。あとちゃんと読者…視聴者サーヴィスまでしてくれてる辺りも律儀であるな。マンガに比べてちょいと控え目だったか? まいいや。

日輪さんがうしおの槍を取ろうとするシーン、お互いの手の演技がかなり丁寧に演出付けられててよろしかった。うしおさんの「理屈はわかるが手放したくない、しかし…」ってな心の動きが、僅かな動きとSEで出てきてる。ゆーっくり引っ張られて手を離しちゃうのが特にエエなあ。その後、反対に日輪さんから槍を取り戻して妖に反撃する辺りのカタルシスと対比もグッド。

●新番組・ルパン三世。何故かイタリアの肝いりでイタリアを舞台に演じられるという不思議なルパン。そういや犬のホームズもイタリアがらみだっけ…あの国はなんかそういう嗜好性とかあんのかね? まいいや。とまれ、声優一新のルパンとしてはこれで2作目か3作目かってとこだけど、今回のが最もスタンダードな作品傾向のもの、ってとこだろうか。実際この絵、キャラデザインも然りながら作画の線、かなり昔のちょいガチャっとした…トレスマシンで太い鉛筆線を拾ってるような雰囲気になってんのがかなり目を引く。デジタルでこれやんのは一手間二手間かかってるだろうなあ。

んでお話は、このシリーズのメインヒロインっぽい大金持ちハネッカエリ娘の紹介編ってとこ。ストーリィ的にはまとまりもあり、ちょっとしたムチャなところもTVルパンっぽい…というか、シリーズアニメよりも何となく年一スペシャルっぽい感覚がある。30分になってるだけ余分なものがそぎ落とされてて却って見やすいというか。うーん…ダークなところは少ないしインパクトには少々欠けるが、狙いは割とよく判るな。

てことで、そうねえ、このまま単発でいろいろな話を見せてくれるとうれしい。イタリアシバリってのはちと大変そうだけどねえ。ああ、乗車がフィアットってのはイタリア繋がりか。OPでゴツ目の四角い車からフィアット500に変わる辺りが象徴なんだろうか。あの四角い車もいいデザインだなーと思って検索したけど、プリマスかな?