アルドノアゼロ/レコンギスタ

アルドノア・ゼロ・13話。分割二期目開始であるが、「各陣営主要メンツ4人が一堂に会した上で1人生き残って3人死んだ」という前期ヒキのキャッチーさのおかげで物語の連続を思い出すのにあまり苦労が無い。そしてそれから19か月後、世界は相も変わらず戦争状態で…って、あの3人が3人とも生き残ってんのかよ! とまあいちいちひっくり返させられてるワシはエエ視聴者である。姫様とイナホさんは(物語上の立場からして)ひょっとしてとは思ったが、大川ザーツバルム卿もご存命とはねえ。そしてそれら生き残った物語に悪い意味でのご都合主義っぽさは薄いのも割とよろしい。…やっぱ物語を汲々と補完する為だけのご都合主義ってのはつまらんわよねえ。やるならこんな感じに、主題としてドカンと正面に据えないとな。

てことで本編。上記4名のうち、まあ大川卿は今んとこどうしてもサポート的立場にならざるを得んとして。スレインさん・イナホさん・アセイラム姫様と、舞台上に居るとは言え三者三様の状況が対比的である。前シーズンにてはいささか頼りなく、ブレる所も多々あったスレインさんは今回キッチリ肝を据えているようで、この描かれ方ならアッチ側の看板を背負って立つくらいの貫目もありそう。そしてイナホさんは逆に「相手を気遣える」ような変化を得ており、彼我お互いに強化されてぶつかり合いにも期待が持てるってとこでしょうか。あるいはこれらの変質、双方のキャラが類似しつつあるとも言えるかしら。ま、その辺はおいおい。

てことで、第二シーズンの語り起こしとしては充分なツカミだったと思いますよ。ア姫様がいつ復活するか、そこらが一つの鍵となるか。…イナホさんが映像上の姫様はニセモンと知る仕掛けがレイリー散乱という地球の知識であり、そしてスレインさんが新姫様に請われてたのがまさしく「その」地球の知識であり…という皮肉さもよし。とりあえず先が気になるし、視聴継続。

Gのレコンギスタ・16話。パッと見ィかなり牧歌的なトワサンガにて、ベルリとアイーダはそれぞれ王子と姫呼ばわりされるのである。ってェことはつまり(大方の予想+予告の言葉通り)お二人は姉弟っつーことである。今回ベルリ君がどうも攻撃的でムチャなことをしでかしがちだったのは、どうやらそういうこと…ホレた相手がおねーさんだった、ってことのようだ。一方で彼らが憤慨している「あんたらがこういうこと仕掛けたおかげでワシら運命めちゃくちゃや」ってのはイマイチピンと来ない。まあその、お二人のこれまでの冒険行(?)がそこまでダウナーな雰囲気をかもし出してなかったからね。根が快活な彼らの性格のせいかもしれない。

ともあれ、レギュラーメンツはこのトワサンガに集合しつつある。いろいろと揺れるベルリさんたちに比べ、マスクんとことクリムんとこは割と通常運転っぽいようで、それぞれこの機に乗じての皮算用に余念が無い。あんまり悩む要素の無いキャラは強いよね。ま、そんなけ単純であるってことでもあるが。…1人不穏な嫉妬を内に秘めてそうなマニィさんとバナナちゃん、この辺の内圧がどこで噴出するか…その辺も気になりますなゲスな意味で。げへへ。

かつて自分たちが暮らしていたであろう古い部屋で、写真や話によって徐々に記憶が補完されてゆくシーン。窓外のツタがそれに応じて取っ払われ、部屋が明るくなってゆくというベタな描写がベタで好き。こういうストレートな演出はハマると効果高いよね。あと今回、敵のおっさんがガンダムと言うてましたけど、これひょっとして劇中初めての「ガンダム」という単語かしらね? ターンAでガンダム言うた瞬間の「おお!」という、あの感覚を思い出したよ。…ってかあの予告の悟りきったバケモンみたいなメカは何だ。見なければ何も判らない…。