レコンギスタ/四月は君の嘘

ガンダム Gのレコンギスタ・3話。前回結構衝撃的な人死に展開があったのだが、その辺あまり引っ張らずテキパキとドラマを進めている。淡白とも言えるしテンポ良いとも言えるが、登場してくるキャラがいちいち富野っぽい…そのまあ、リアリティもファンタジィも含めておもしれェので結構な牽引具合にはなっている。情報部、クンタラ、法王と宗教、海賊とアメリア。冒頭の一連のシーケンスだけでも結構な情報密度であり、それもガッチリとした説明になってないので、再見した方がエエとこやろなあ。ま、暇があれば。

さて、とりあえずは新キャラ、逢坂良太声のクリム・ニックさん。自信家で天才気質、言動もハナにつくという実に富野的なキャラでどうにも面白い。大統領のバカ息子というビックリ要素がサラリと語られましたが、そんなあっさりとした演出でエエんかいなと不安になるくらいナチュラルだな。この兄ちゃんのゴタゴタにより、首尾よく元の海賊側に戻るアイーダさんであり、ついでにくっついて来るベルリさん含め3名がさてこれからどうなるか。つーかベルリさん、今後の物語は拠点を海賊に置くってことなのか? ま、そういうのもあんまし気にしなさそうなお人ではあるが。

にしても、あの執拗な動物押しは何なんですかね。そこここに今時とも思えないすっげえ古臭い演出とかあったりして、なんぼ富野監督がジジイでも現役時ですらやってなかったようなやり口だけど…。あと、モンテーロがジャングルの低空をぐいーっと旋回しつつカメラフォローする辺りの地味ィなダイナミックさが妙に印象に残った。かっちょいい。それとあとコイツトイレ付なのね。この時代のロボは全部そうなの?

●新番組・四月は君の嘘。詳細は知らず、漫画原作か。主人公は過去のトラウマからピアノを弾けなくなった少年・公生さん、幼馴染のテンプレガサツかつ気遣いの少女・椿さん、今んとこは役割として賑やかしっぽい渡さん、そしてこれまた直情っぽい性格のバイオリニスト少女・かをりさん、の四人。物語は14歳の春、今は割とフツーの学生生活をしているものの、上記のアレでイマイチ屈託ありそうな公生さんがまず一歩、その状況から抜け出ようかな…ってとこで次回に続く。

題材にふさわしい落ち着いたトーンの描写と、掲載誌のカラーであろう軽目のギャグパートの混在がちょっとした作品の色になっている。ちょっと古臭くてベタっぽいんだけど、その雰囲気もこういう少年少女の情熱的芸術モノには合っている、ような気もしますな。公生さんと椿さんが一つイヤホンで音楽聞きつつスイッチ入り切りしつつの会話とか、甘酸っぱくてエエやないですか。ねえ。

サブタイにも挙げられている「世界がモノクロに見えている」という要素。当然それは主人公の視点からそのように描写されるんだけど、それと対比されるようなこの…全編にわたっての明るさがすげえ印象的だ。次回以降、多分かをりさんの演奏を聴くかなんかで「世界に色が戻ってくる」ってなシーケンスがあると思うんだけど、そこまで引っ張ることなく初めっから瑞々しい色彩をバンバン提示してくるってのは面白い。まァバラシのシーケンスが次回以降に渡っちゃった以上、辛気臭い画面で一話丸々押し通すってのもあんまし良かないだろうしな。

てことで、どっちかっつーとこれも割とワシのフランチャイズ外っぽいジャンルなんだけど、とりあえず視聴に引っかかりも無く見られたし、少し様子を見てみよう。うむ。…あのやったらと上手い公園のガキたちの演奏シーン、あれラピュタやよね? いやあの曲に鳩を呼ぶ効果はないと思いますよ? と思ったらあれ「鳩と少年」っつー曲名なのか…。