スペースダンディ/アルドノアゼロ

スペース☆ダンディ・18話。伝説の怪魚・ムーナギを釣りに泥の星にやってきたダンディが、げんじゅーみんの幼女さんと気難しいジジイと村人とタコとその他諸々、交流しつつ釣りしつつ最終的にはうんとこしょどっこいしょ、それでもムーナギは抜けません。というまあそんな感じの話。どちらかというと単純な、ストレートなホラ話の類でしてね。絵的な雰囲気は日本昔話、んでもってホラのテイストにはなんつーか、無闇にスケールだけはでかいトールテイルのような味わいも入っていることですな。3600年周期の長楕円軌道を描いて大接近してくる水だけの惑星とか、どこを見ても泥流だらけの素朴な星とか、世界の構築ぶりも堂に入ったもんである。異世界ファンタジィ/SFっぽい雰囲気は、ワシそれだけで大好きです。

クライマックスのムーナギに引きずり回されるダンディの絵は、あいっかわらず「ちょっとこれ地上波の毎週アニメでお出ししてエエのかしら」って程のスペクタクル作画になってて、この近辺はなんどか繰り返して見てしまった。今回は押山清高の脚本演出絵コンテ作画ワンマン回。電脳コイルでのヤケに印象的な作画が思い出されるが、へええ…こういう味わいの作品を手がけるお方なのですな。いや、なんかおもろかったよ。

どうでもいいけどあのムーナギの群れというかムーナギ玉、あの赤いのがメスで残りの大量のがオスだったりすんだろな。てことはこれ3600年に一度の大繁殖行為だったのかもしれない。今回幼女しか出てきてないし(夢ン中に人魚居たけど)お色気成分が足りんなと思ったが、何の何のこれは実にオトナのエロですね! そう考えてみるとね! …いや実際、ダンディって守備範囲外のこういう幼女とか相手にはホンマに付き合いいいよな。精神がガキ臭いんだろうな。いい意味で。なにがいいのかよう判らんけど。

アルドノア・ゼロ・5話。アバンにてスレインさんと姫様の過去における邂逅シーン、これでスレインさんのモチベーションの説明となる。さて本編、前半は火星の小川真司声の皇帝陛下のご様子。地球との開戦に疑問を呈し、調査を命じるなど「あ、これは別に暗君ってワケでもないな、ひょっとしてスレインさんに良いようになされるかもな」と匂わせといて後半ガッツリひっくり返す。スレインさんはその時点々々で最善の行動をとってるつもりなのに、結局裏目ばかりが出てしまうという…「不幸系主人公」がギャグ属性を持たないとこうまでかわいそーになるのか、というねえ。

後半は前回無念の撤退を喫したヴラド卿がリベンジを仕掛けてくる話。なんつーか、近代的な軍の形態をとっていない「騎士」ってのはホンマ自由でよろしいな。今回の戦場は空母甲板の上、こないだのようにクレーン使ってのトリックもできないしイナホさんはさあどうする、ってとこで。まずはリアクティブアーマーでレーザブレードを止め、そっから間髪入れず船を傾けて敵さんを海に放り込む。レーザブレードの膨大な熱量であっという間に水蒸気爆発である。いいねえ水蒸気爆発。中二ワードとして実に高得点。

にしても、敵さんは一機目二機目とどっちも水があだとなって敗北してますな。今回なんか水に落ちたらその時点で負けという機体特性なのに、空母上で無頓着に戦うという大きなミス。まァヴラド卿も上記の通り、冷静な軍人・戦術家というよりは一騎打ち所望武人気質、有体に言えば「剣術バカ」っぽいのでそんなん気にもしてないのかもしれんが…ひょっとしてアレだろうか。火星環境には海のような「自然にある大量の水」が存在せず、よってこの辺に気が回らないのだろうか。さてね。

あと今回も姫様は「ええい私自らが出て正体をさらす」とか言い出したりして、あんたもうそれランニングギャグの域でっせ。お付のエデルリッゾちゃんも気苦労が絶えまいて。