シドニア/ピンポン

シドニアの騎士・8話。襲来する星白型ガウナたちに翻弄されまくるご一統。ことにノリオさんの狼狽っぷりはホンマにアレで、あーこりゃもうダメだなって感じのナニである。攻撃されれば「イタイイタイイタイ」、襲ってくるときは「ホシジロイッキゲキハ」といちいち無線に割り込み、合間々々にくすくす笑いを絶やさないという…ううむ、趣味の悪いガウナではある。何か目的があってのものまねなのか、意味も何も無いのか。その辺、長道さんが鹵獲した個体から明らかになってったりすんだろうか。

何とか特殊ガウナ「ベニスズメ」を退けるまでが前半、後半は長道さんの出生の秘密について回想を交えてのドラマである。小山力也声のスーパーエースのクローンとして生まれ、その後の教育・育成もガッツリとプログラムされようってところで小山声…ヒロキさんが分捕って地下で育てられたのが長道さん。つーか小脇に赤ん坊抱えて制圧隊相手に無双するヒロキさんが大概なヒーローやがな。艦長やらヒ山さんやらの古参組が共有する大災害の記憶もあり、この辺のドラマチックさはなかなかの盛り上げでよろし。見た目巨大なクマさんであるヒ山さん、確かにヒロキの言うとおりかわいいよね。背中こすり付けるんじゃありませんや。

前半の星白ガウナとのバトルは、ガウナたちのゆるっとした不気味な動きと赤い赤い噴射光が印象的でおもろかった。人間じゃないけど人間を真似ている、そんな異質さがよう出てたと思う。…あとどうでもいいけど、ユハタさんが作ってたのってあれ、モリトのプラモ? この世界にもガンプラっぽいコンセプトのホビーがあるのかあ。ユハタさんも妙なキャラ付けされてんな! 

●ピンポン・8話。インタハイ神奈川予選。チャイナがドラゴンがスマイルがペコが、この場所にやってくる。強く生まれ変わりし者、変わらぬ強さの者。まずはチャイナとペコがその力を比べるのであるが…っちうね。誰からも注目されていなかったペコが、ここでチャイナを撃破することで一気に表舞台に躍り出る。その様子を一瞥したスマイルの「おかえり、ヒーロー」という短いセンテンスに込められた感情たるや。いや、エエ演技するわいなあ。

この一戦は結局ペコの勝利で終わる。当然といえば当然、ヒーローがここで負けるわけにはいかない。しかしチャイナさんも全くダメなのかっちうとそうでもない。「永住するならヨーロッパが良かったが…日本か」という、一種諦観とも取れる彼の台詞。省代表としては勝ち残れず、日本でも選手の道も潰えかけているけれども、辻堂のバカチン野郎どもとともに教育者・先導者としての道は今まさに広がりつつある。「アンタはオイラに飛び方を教えてくれた」というペコの台詞が、チャイナにどれだけの救いと赦しをもたらしたことだろう。熱いねえ、篤いねえ。

にしても、ドラゴンさんのがんじがらめな環境はなかなかに辛いものがあるわなあ。テメエのあだ名を新製品シューズにそのまま付けられてCMに出て会場で宣伝販売されて、ううん…そらプレッシャーにもなるよねえ。今んとこ劇中一番孤独であるのは彼なのかしら。いずれにせよ、彼の孤独はもうしばらく続きそうではあるな。…あと真田さんにも何らかのフォローはあるんかいな。いや、無きゃ無いでおもろいけどね。うん。