シドニア/ピンポン

シドニアの騎士・3話。前半は重力祭りなるイヴェントの話。重力祭りっちう字面というか名前がいいよね、即物的で。ここでいろんな人間関係ドラマをチラチラお見せして、中途にシドニア内部の海(!)によるムードたっぷりなシーンを挟み、後半は対ガウナ戦闘による大敗北を提示するという…ううむ、ほのぼの日常ネタと隣接することで悲壮な戦闘が余計に際立つわな。とまあそんな話。

キャラの視点で言いますと、星白さんが堅実にヒロインポイントを積み重ねて、イザナさんは負けヒロイン方向に針が傾いてて、ノリオさんは効率的に視聴者のヘイトをかき集め、4レンジャーさんたちはあっからさまに死亡フラグをおっ立ててから見事に達成、という流れ。特に4レンジャーさん、海での会話から何から全部「あ、これ誰か死ぬな」という雰囲気ぷんぷんであり、蓋を開ければ誰かどころか全滅しちゃうというキレイな構成である。…百瀬さんが囚われてしまったというこの蟻の一穴から、あっという間に総崩れという生っぽいリアルさがよろしい。うーむ容赦ねェやな。

●ピンポン・3話。OP映像初お目見え、これがまた何ともはや…いやこれすっげェな。大平晋也橋本晋治だ宮沢康紀だ仁保知行だ、まあそんなご一統による凝りに凝りまくった映像の嵐で、そらまあ完成も遅れるわなといったカッチョ良すぎるデキではある。まいいや、本編の方はインタハイ予選にて大体の主要メンツが揃う話。ここで本格登場のアクマさん、木村昴がチクチクとした攻撃性の裏のどこか生真面目な雰囲気を好演。なかなか強烈な印象を残すなあ。

後半はチャイナさん念願のVSスマイル戦。一戦目を楽々取って慢心したチャイナに対し、かなり容赦なく逆襲するロボットスマイルはよろしいのですが、コーチに叱咤されるチャイナを見て彼のナイーブな面がちょろ出てきて結局負けてしまう。この瞬間の「あ、コイツやらかしよった」って感じの小泉先生とオババがいいねえ。判る人には判る、ってな描写である。

相変わらず作画も演出も冴えわたっててゾクゾクすることである。冒頭、メインキャラの真正面絵による卓球風景から、ボール反跳音が徐々にリズムを取ってBGMとなってゆくってな辺りで既にキレッキレ。すげえ。あとポッと出のサブキャラもエエ味出してまして、二人で鼓舞するも一瞬で負けちゃう彼女持ちさんとか、津田健次郎のやったら渋い声した凡人さんとか、どいつもこいつもおもしれえ。まさかラストシーンが津田さんの「海、来た」でシメとは思わなかった。笑うわぃな。