鬼灯の冷徹/キルラキル

鬼灯の冷徹・9話。酒と女に放蕩してあんまし記憶が定かじゃない状態で起床する、という割とサイテーなハクタクさんのシーンから開始。その足で地獄の呑み会に参加、やっぱし鬼灯さんと張り合ったり何だりするといういつもの流れである。話の流れで所謂悪女がお題となり、そこで出てくる妲己さんが至上やよなーってとこで地獄歓楽街で店やってますよという意外な話。…妲己玉藻前として日本に来てたってな話題も出たけど、この辺は何つーか昔の人の二次創作ラノベが定着しちゃったって感じではあるよな。義経ジンギスカン話と構造的にはあんまし変わらないような気がする。気のせいか。

後半は呑み会のあと、酒飲み地獄での騒動に鬼灯様が出張ってくる話。酔漢の亡者どもは酒呑んでて記憶が無いのでイマイチ責め苦に当事者感がねェのである、ってのは何となく判るような判らんような。そいつらが酒持ち出したもんでワヤクチャになるが、鬼灯様が酒だらけ状態を逆手にとってちゃんと責め苦っぽい状況に持ってったのは上手いなと思った。そらまあ、酒の席で上司にねっとり絡まれるってのは酒飲みにとってはゲーの出る話だろうしなあ。

今回は鬼灯様、まあ安元さんの酒飲みクダ巻き演技がドス効いてておもろかった。ハクタクさま見て「あァ?」とか、飲み干してからの「うぃーっ」とか、あーこらタチ悪そうやなーって感じが、そのねえ。うん。

キルラキル・21話。リューコちゃんは諄々と洗脳中であり、生命繊維による生あったかい快感に虜である。そんな状態で悪堕ちリューコちゃんと鮮血サツキ様がガチバトルに至る状況であるが、まァこの状態でサツキ様が圧倒するとは思えないのは承知ながら、なかなか辛い戦いである…って実はサツキ様御自ら囮となっての作戦でしたか。ま結局そっからヌイさんが介入してまたワヤになるんですけどね。

上記三名に加えて四天王にマコちゃんまで加え、それぞれがお話の流れにガッツリ関わりつつ最終的にリューコちゃんの解放に至る結末。自分の身を引き裂きつつ、血の雨の中で立っているリューコちゃんの絵でシメるラストは、エヴァVSレリエルを引き合いに出すまでもなく彼女の「再誕」のシーンであるな。上で洗脳と書いたけれど、それは彼女にとって死に等しいほどのステータスであり、よってコッチに戻ってくるには血煙の中から生まれなおすほどのインパクトが必要だったワケだ。…揺れ動き翻弄される、しかし自分自身でも積極的に行動する主人公というリューコちゃんらしいダイナミズムではあると思う。

相変わらずアクションシーンはぐりぐり動くし演出的なハッタリも効いてるしで見てて楽しい。純粋なパワーではちっとも強くないマコちゃんが、それでもそのぶっ飛んだ論理性と友人への思いでもってリューコちゃんに対峙する辺りもちょいとグッとくるものがあった。ハレルヤ劇場が奏功してよかったねえ。あとマコちゃんの性格を鑑み、掌に作戦をちまちまと書き写してたサツキ様が意外とかわいいと思った。そのシーンを見てみたい。ぜひ。