マジェプリ/ダンガンロンパ

銀河機攻隊マジェスティックプリンス・20話。冒頭の退場した二人と残されたチャンドラのシーンがなかなか辛い。死体も入っていない棺桶に、ランディの方にはえろビデオデータ、パトリックの方には渡せなかったプレゼント(中身は当然塩辛)。普段意図的にお気楽な描写を心がけてる作品だけに、こうして淡々と死者について描写されるだけでもなかなかクるものがある。ザンネンたちにも重い空気をもたらすのだが、ここまで身近な人との戦闘による死別が無かったのか…というより、そうした要素をぐっと凝縮したのが今回のシーンっちうことなんやろな。

とまあそんな感じで幕開けの今回だが、その後の流れも不穏なネタを含みつつ結構いろいろと転がってゆく。イズルさんの体調が本格的に優れないのはどうやらテロメアが短くなってて老化の兆候があるからだとか。それってマジでヤバいじゃん、というのを「マンガ描くペンも持てない」っちう端的な絵で見せるのが上手いし、生々しいよね。ちうてたらイズルさんの母親はやっぱりテオーリアさんで、なんとお父んはシモン司令で、ついでにアサギっちと異母兄弟だということも判明して、そんな衝撃的状況を「…お兄ちゃん」と語尾にハートのつきそうな台詞でパッと空気感からひっくり返すのがイズルらしい、っつーかこの作品らしい。

さて、大状況の方はマンザイ3たちの貴重な情報による根本からの決戦へと進みつつある。来訪するゲートを叩く作戦ってのは何となく「もうちょっと先の展開もありそうだな」って気がするが、2クールという長さ考えるとこれが最終決戦でもおかしくはない。とまれ、ゴタゴタした政治的状況を「ワシが生き証人じゃーい」と不思議ロボと一緒にカチコミに来るテオーリアさんご本人で解決する、ゴルディアスの結び目の如き強引さはなかなかよし。見た目にもなんかちちコンシャスでえろっちいいでたちですが、これがヒロインにして敵の姫様にして主人公のお母んですよ、ってんだから面白いことで。ま、ケイさんはなんかかんかでお義母様となかよくやるように。

ダンガンロンパ・8話。アバンはさくらちゃんによる、そのまあどう言ったらいいか、かなり人を選ぶぱんちらシーンから開始。てことで今回のメインターゲットはさくらさんであり、彼女が「敵と内通」していたことから発生する関係性の変化が主題。何やら人質取られてて仕方なくという雰囲気も匂わせつつ、しかし言い訳もせず潔く引き下がって自分で落し前を付けると去ってゆくさくらさんが男前である、っちうかそういうパロディキャラではあるんですがね。くじら姐さん、元からこういう声質ではあるんだけど、それにしても喉をヤってしまいそうな熱演ではあります。

結局さくらさんはあしたのジョーっぽく犠牲者となっちまうんですが(ちばてつやっぽいパロディ絵柄といつもの「犠牲者発見ですよ」なキッチュBGMとのミスマッチ加減が面白い)、さて犯人はいかに…っちうね。今回大きな役割を果たしていそうなのが、さくらさんと非常に懇意であったアサヒナちゃんであり、彼女にとってはさくらさんの弔い合戦っぽい意味もある…っちうかちょっと思いつめ過ぎてて危ういくらい。早速容疑者を三人に絞ってますけれど、果たしてそれが妥当かどうか…って、この段階で犯人として退場しても良さそうな「あまり重要でないっぽい」キャラとなるとあの三人が妥当ではあるっぽいんですけどねえ。あるいはフジサキAIさんが何かの役割でも振り当てられてるか? ま、その辺は次回以降。

そんなメインストーリィの傍ら、キリギリさんの何となくミステリアスなヒロインぶりもちょいちょい乗っかってきてる状況。パソのフジサキさんや石田のトガミさん相手に「人間としての感情」を重視する発言を繰り返してるのが、感情的とは程遠い彼女であるってのが面白い。何らかの理由により感情の起伏をムリクリ抑えているってとこだろうか。にしてもちょっとエエ雰囲気になったからって、マコトさん相手にポッポとほほ染めるようになるとは…お嬢さん、ちょっとチョロいんじゃなくて? 女子たるものもっとミステリアスに! まあ、これが本来の彼女ですよとかそういうトコなんかもしれんけども。