マジェプリ/ダンガンロンパ/ワタモテ

銀河機攻隊マジェスティックプリンス・15話。先の激戦で心身ともにダメージを負ったイズルさん、手当ての甲斐あって恢復するのだが、なんかどっかオカシイのである。アッシュにも自我があり下手ァしたらパイロットの人格が取り込まれてしまうという懸念を提示した直後にコレだし、イズルさんの今後に不安を感じさせるに充分な展開なんだけど…うん、その、変化の具合がこう、ねえ。

ぽんぽんイケメン台詞を吐いてケイやタマキはもちろんスルガやアサギまでメロメロさんにしたり、何かと白い歯を光らせて微笑んだり、挙句の果てには「イズルのマンガが面白い…これはおかしい!」ってひどいな! んでもってその変化が(一時的かもしれんが)元に戻った原因ってのが「ケイさん謹製クソ甘ケーキ」ってのもまたひどいなあ。まるで一応は喰えてたノーマルイズルさんがおかしいみたいじゃないか! おかしいけれども! 

…とまあ、シリアスな要素を盛り込みつつもその提示方法は過度な重苦しさを採用しない、という辺りがこの作品らしいなと思う。それにしてもあのワイルドイケメンなイズルさんのキャラクタはどこから来たものなんだろう。アッシュの自我由来なのか、はたまた元々のイズルがあんなんで今のヘッポコいイズルは仮初のキャラクタなのか。

後半のロボバトルも手堅くてよろしい。リーダーとしてのイズルさんの資質が自然に描写できてんのが上手いことだ。皆でできるだけのことをやり尽してあと一撃が届かない、そこをイズルがキッチリと補完する、という辺りね。…あと予告のアサギさんはまァたアンナお嬢ちゃんとデートしてますのんか。兄さんホンマ、このままだとロリ野郎の称号が剥がせなくなっちゃいまっせ?

ダンガンロンパ・3話。学級裁判の始まりである。一話ぶんまるまる使って裁判シーケンスで構成された回であり、これがこの作品の身上なんだろうなってな感じですね。んでもってそれまでの話にもましてものごっつゲームライクな…反論シーンになれば専用画面とアイコンと文字列が出現する特殊演出になるという、言ってしまえば極端な割り切りではある。まあその、プレイヤがインタラクティブにスジと絡んでくるゲームと異なり、アニメでの推理演繹シーンなんてのはややもするとダラダラしがちだし、こうしてメリハリつけるのは悪くない演出チョイスなのかもしれん。

えー、てことでマイゾノさんの死についての一大案件。まだ序盤なのでワシ程度のヘッポコ視聴者にも判るようなトリックとギミックとは言え、凶器とか動機とかダイイングメッセージとかの辻褄と道具立ては割とネタを押さえてあって、見やすい話になっている。真犯人の言う通り状況証拠ばかりではあるが、全員の投票及び絶対判定者のモノクマによる決裁、という特殊な「場」であることで成立している。

そして追いつめられて陥落する犯人、「オシオキ」として処刑されるシーンなど、悪趣味でショッキングな見せ場もソツなく盛り込んである。いささか駆け足気味な印象が無いでもないのは不安材料で、裁判シーンはこれから先複雑化してゆくだろうけれども大丈夫なのかな、と思わんでもない。ま、それは先のこと。今回に限っては初回ならではの新鮮さもあり、興味深く見ることができましたよ。

あとは何ですかね、キリギリさんが何故ここまでマコトさんに肩入れしてんのかっちうとこやろね。何かこー、おかーさんみたいな気遣い方じゃないっすか。おかーさんなの? なのかい?

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!・2話。花澤声の友あり遠方より来る、また楽しからずやっつーか優越感ゲームっつーかなんつーか。数少ない友人っぽいモッサリ女子に会うたろかと余裕持って赴いたら、相手は高校デビューによりすっかり垢抜けてましたのでありどうしましょう、というまあ、これまたようある、ようあるなあ…っちうお話。

またこの友人・ユウちゃんがデキた子でねえ。この手のアニメによくある、どこかとげとげしかったり裏表があったりというタイプでもなく、純粋に「もこっち」…トモコさんのことを無二の友人として見てくれるのである。結局ユウちゃんの悩みってのがカレシがらみと判明し、もこっち一気にダウナーモードでシメなんだけど…うんまあ、相手に一切の咎がなく、ダメ人間がテメエで勝手にオチ付けて自滅するという流れも含めて、自意識こじらせ系の主人公として正しいことなのかもしれぬ。のかねえ。

ユウちゃんを迎えるにあたって何とか優越感を出そうとして「充実した高校生活」を画策するもこっちさんだけど、その項目どれもこれも実にせせこましく矮小なのが涙を誘う。理科室の人体模型がユニセックスであることの、それが一体どーしたというのか。ああ。んでもって会ってからも、最初は相手の雰囲気に(勝手に)呑まれてガチガチなのに、いざ自分の得意分野のネタとなるととたんに饒舌になって止まらない、ってのも泣けるなあ…。それぞれ思い当たること有りすぎてなあ。こんなお人でもまるごと認めてくれるユウちゃんは、重ね重ねエエ人ですよう。

もこっちが心の最後の拠り所としてどーでもいい一葉の絵に縋りつくラストシーンも、音楽の盛り上げもあってなかなかクるものがあったのだが、その書き手たるオタメガネ男子に何故かの杉田智和。何でしょうこの妙なワンポイント起用。再登場でもすんのかしら。