RDG/マジェプリ/ヴァルヴレイヴ

RDG レッドデータガール・11話。とりあえず先週の幽霊は高柳さん仕込みらしく、学園祭にて覇権を示さんとして彼が仕掛けてきているので注意せよ、という…そんな前フリを受けてアッサリと高柳トラップに引っかかるイズミコさんである。「普通の女の子になりたいな」という、彼女側のちょっとした事情がかみ合っちゃったというか…高柳さんがそこまで踏み込んだネタを押さえてるとは思いにくいので、まあイズミコさん生来のスキでしょうかね。それを追っかける相楽さんも大変だが、マユラさんとアレコレやってる暇あらへんぞ大丈夫か? という話。

口先の心理誘導によって相手を操るという高柳さんの術はなかなか陰陽師らしくてよろしい。カッコがバテレンってのがまたハマってますわな。そしてその心理的な檻を破られるキッカケが相楽さんの名前を口に出してしまったこと、ってのもまたこの手の「呪」のセオリーっぽいすわね。与しやすしと見ていたイズミコさんの姫神的パワーを呼び起こしてしまい、一気に形勢逆転となるクライマックスはこの作品にしては結構盛り上がるカタルシス展開だったけど、すんでの所で自制のブレーキがかかって不発弾みたいなことになっちゃうってのがまたイズミコさんらしい、と思っちゃった。彼女の処女性とか人としての枠の話とかいろいろ言えるが、まあそういうお人なのよね。

学園祭バトルってのは雑兵たちによる実戦陣地取りフェイズと、大将によるバックギャモンフェイズとの複合で行われる一大合戦らしい。また凝ったことやってんな、って何でバックギャモンなんだろ。まあ囲碁や将棋じゃ時間かかるかな。あとマユラさんのロールプレイが「姫将軍」ですか。何かこう、字面だけ見るとこう、うん、イイっすな! イロイロと! 

銀河機攻隊マジェスティックプリンス・11話。火星に遺棄された敵戦艦を調査するの巻。今回戦闘こそ少ないものの、自壊するステージの中で手早く任務遂行するとかサポートキャラがその任を果たして貢献するとか、やっぱしなんちうかその手のゲームのステージ設定っぽいまとまり感があるよねえ。その上で敵ウルガルの社会構造の謎や自分たちデザインドチルドレンのアイデンティティなど、SFっぽいフレーバで飾り付けてあんのも悪くない。

…まァお話のオチはタマキさんのイケメンクエストガッカリ編なんですけどね。ガチホモくさいオペ兄さんにおだてられてにゃんにゃん言うてるタマキさんはちょいとギャグ寄りの風味だけど、ラスト(どうでもいいと思ってた)でぶちん整備士に救出されて「…ありがとう!」ちうてたシーンは素直にかわいったらしかったと思います。これは中の人の井口さんの演技が秀逸だったってのも大きかったっすねえ。

いくつか箇条書き感想で。■タマキさんが単純に浮かれてるのと対照的なのはイズルさん。攻撃対象にジアート様の姿を幻視して躊躇する、ってのはどうも良くない傾向ではあるが、さてねえ。■アサギさんの「敵も自分も使い捨てに変わりはない」というニヒリズムはなかなか重い。こういうシリアスをサラッと提出できるってのは本作の強みではある。でも落盤に対しては飛び上がるほどビビってるってのもアサギさんらしいと思います。ロボでぶっ飛びポーズ取るんじゃありません。■テオーリア従者のダニールさん、人間離れした冷静さとか外見とか、やっぱ元ネタはアシモフのR・ダニール・オリヴォーだろうか。■タマキさんが喰ってる塩辛は「宇宙イカ」のものらしい。わざわざ尺とって説明に充てるってことは物語上の仕掛けかもしれんが、ほっとくと杉田声の丸頭ロボが襲ってきそうでなんか怖いぞ。ヒディアーズ殲滅すべし。■んで、あの予告のコスプレは何ですかアレ。あとアサギさんの趣味志向はロリですか。

革命機ヴァルヴレイヴ・10話。間に合わせ国家とはいえ一応親分決めといた方がええやろ、ってことで総理大臣を選挙する話。日本がモデルの架空国家だからそうなるのは自然なんだけど、総理大臣の定義とか要件とかどうなんだろなとかはあんまし考えん方がエエやろか。あるいは「やっぱ国家元首ってのは大佐だろ」とか「書記長とすべきである」とか「総統万歳!」とかいう人が居なかったのが幸いだったとも言える、のかしら。まそれはさておき。

本編は本妻のショーコさんが積極的な選挙活動をしてる裏で、二号さんのサキさんはダンナとイッパツやらかしてました、という話でもある。この二人はデザインも色彩設計も光と影みたいな対照的なものになっていて、話の後半で結構長い尺とって二人の様相をカットバックで見せている辺りでもその対立的シェーマは明らかではある。能天気でイノセントなショーコ、重苦しくジメッとしてるサキ。やってることも開放的と閉鎖的、ととことん間逆。…そして各々のシーンはどちらも不完全で欠損してるような、どこか上っ面な印象なのは多分意図的なんでしょうな。それにしてもショーコさんの演説見るだに、このお嬢さんは政治家と言うよりは天性のアジテータと言った方がよろしいような気がする。かつ前にも言うたけど、あの場で浮かれてるモブさんたちの中にもしもワシのようなインドア不活性野郎が居たらすこぶる居心地悪いだろうな、とも思った。何かもう、そのうちこっちに弾圧が来そうですよ。うん。

…でもまあ、上記のように「明るい選挙の裏では女襲ってました」っちう話の仕掛けは、耳目を引くキャッチーなネタというよりは個人的に「趣味悪い流れだな」っちう印象の方が強かったっすかね。無論最終的には全体通しての感想が正しいのだが、こと今回だけのネタとしてはね。

あとあのヘンテコエロインタフェイス娘はヴァルヴレイヴ一号機だけの特別エディションらしい。扱いとしてはオフィスのお節介イルカみたいなもんなんだけど、いちいちうざったい言動行動はそういう人格なんだろうか。ひょっとしてコイツがリーゼロッテでは、っちうのはミスリードだろうかねえ。