進撃の巨人/アザゼルさん/ヤマト

進撃の巨人・7話。奇跡的に一般市民の損耗は避けられたが、新兵のまま初陣となりエライことになったご一統はもう士気も何もあったもんじゃない状況である。エレンの退場を知ったミカサは絶望の面々を奮い立たせて吶喊してゆくのだが、その勢いも半ば以上ヤケクソであり推進力を失って絶体絶命。されどもう一度我に力を…ってとこで謎の巨人が場を救う、っちう話。他と比べて行動パターンが異質で、人を狙わず巨人を殺す巨人。もともと巨人自体謎だらけなのでこの状況では何とも言えないが、少なくとも人間側の戦力としては一時的にでも大いに力となる。うーん…何なんでしょうね。まいいや。

目の前でゴリゴリと人が喰われてゆくという状況に、己が立場と覚悟を試されている面々の様子がよろしい。俺にこの犠牲を払うという指揮官の資質があるのか。その場その場で正しい選択肢が採れるのか。こうしてキャラたちが成長もしてゆくんだろうけど、でもヤられるときは無残にヤられるんだろうなっていう雰囲気が常にあるのもエエっすね。みんなの中では相対的に弱っちょろかったアルミンだけど、伸びしろという意味では一番面白そうではある。ミカサさんは技術はもうスゲエので、主に精神面での成長が重要となりそう。エレンの喪失をどう内面処理するかというね。家族への意識を仲間たちにも拡充させてゆくんだろうな、これから。

ボロボロの仲間を鼓舞するミカサの台詞に「言語が残念」という評がなかなか的確でよかった。だからこそストレートに心まで届くってのがよう判る。サシャの「腰抜け、アホー!!」も残念具合でなかなかで、独特のキャラが出てましたな。

●よんでますよ、アザゼルさん。Z・7話。温泉郷殺人事件ってことで、まあそういうお話。冒頭の温泉シーンでのあの…「巨乳輪」はあれ、あんな薄いモザイクで地上波放送のコードに耐えられるんですかね(主にグロな意味で)。とまあそんな辺りからも相変わらずの酷さが判るワケで、温泉宿に閉じ込められた面々といったらもう。なぎさとふなこし(結構似てんだよふなこしが)・芸人コンビハジメとシンイチ(声がプリンプリン)・刑事羽柴(小山力也つまり毛利のおっちゃん二代目)とまあ満遍なくひどい。巨乳OLの小清水さんは比較的マトモそうだけど、作品の傾向として「マトモそうなヤツほどゲスかダメ」ってのがあるから多分、このねーちゃんもしょーもない裏があるんだろうしなあ。あと笑ってはいけない温泉旅館女将役として渡辺明乃ってのは意表突かれた。なんでまた、ってツッコむのも徒労な気がしてくるようんうん。

むろみさんには妙にエエ声のカッパと妙にフェミニンな声のツチノコが登場。それぞれ浜田賢二といのくちゆか…ああ、検索したらこれまた九州出身なのね。もうそういう声優総ざらえの作品になりつつありますな。上のアザゼルさん含め結構いい作画が多い本作だけど、今回も要所々々で凝った作画になっててなんかよろし。ちうかラスト、後ろの方でいぼいぼのキュウリしごいてるお二人さんは割とアウトだと思う。そういうのはアザゼルさんで…いやまあ、こっちでもいいや。うんうん。

宇宙戦艦ヤマト2199・7話。ここで一旦の息抜き、太陽系お別れパーティでご一席である。サトリナかんごふさんがメイドコスして酒乱だったり、古代くんをめぐる新旧ヒロインの鞘当て直前模様があったり、ちょっぴり所在なさげにうろうろしてる沖田艦長がなんかかわいかったり。こういう各キャラの掘り下げ話があると、長いシリーズ物の陰影が増すことで…ってこれ2クールだっけ。今じゃ2クール程度でもアニメとしては長い方だもんね。いいけど。

同時にクルーも一枚岩ではなく、何やら不穏な前兆がチラホラと。なんか密命受けてるっぽい折笠姉さんもそうだけど、あの糸目の関俊彦さんは何なんでしょうな。一人だけ突出して雰囲気がヘンで、お前スパイか何かかとか思わせる。後半にあるかもしれない叛乱のための配置要員とかかしらん。あと森雪の過去が無いってのはアレか、やっぱイスカンダルと関わりがあるっちう設定か。ま、その辺もそのうちですな。

あと何だ、あの甲板員さんたちみたく、パーティの最中に保守点検作業とかやっちゃってるというのもヒネクレた快感があったりするよね。なんかね。

挿入歌にここで来るかの真赤なスカーフ。情感こめてさらば故郷、っちうシチュエーションにはピッタリの、満を持してって感じの挿入ではありますな。あとこういう息抜き回にあえての結城信輝作監、ってのもおもしれえ。人間芝居が重要なりゃこそ万全の体制でってことか、あるいはちちとかコスプレとかワシに描かせてくれーってことなのか。うんどっちでも。