マジェプリ/ヴァルヴレイヴ

銀河機攻隊マジェスティックプリンス・4話。前回のタマキさんの危機的ヒキを受け、今回の初っ端は回想シーンから…ってことはああ、タマキさんはここで無念の退場と相成るかっちうと別にあんましそんなことも思わない。ヘビーな展開があるとしてももう少し先でしょうしね。

てことで本編はなんかエライことになりつつも赤のイズルさんが活躍したり、いざっちう時に先輩ドーベルマンチームが来たりで何とかなる話。「ザンネン5」とはいうけれど、上記回想シーンにて言及されてた各人の生存本能/生きようとする意志の高さは大きな強みではあるようだ。これから先は弱点たるチームワークや相互信頼が成長してゆく、ってな流れになるのかな。まァそれにはあのヘッポコ参謀次官をなんとかせんならんよーな気がしますけどね。「お前らにいくらカネをかけたと思ってる」の台詞の直後に「一機くらい(の損耗も)仕方あるまい」とか、お前言うてることバラッバラやんかいサ。イェーイどっか行ってしまえイェーイ。

基本的には明るいキャラばかりではあるが、そのベースとなる諸々はいささか重いものではある。今回ならイズルさん言うところの「どんな感じなのかな幼馴染って」という台詞。表面的には自身のキャラと相俟ってなかなかショボい言葉なんだけど、彼らは記憶を消去され過去が無いということを考えるとやはり重い。無くした記憶の中に母親の痕跡を見る黄のスルガさんのシーンもそうだけど、こういうネタをさらっと提出するウェイトの取り方は上手いと思う。…彼らのことを思いつつ、べろべろと酔っぱらってるアラサー女子二人組の絵もいいよね。人情的な意味でも、そういう方向性のフェチな方へのサーヴィスとしても。うん。

さて、次回からは舞台を学園都市に移すみたい。うんまあ、あの待機室と戦場とのかわりばんこでドラマ作りはなかなか難しそうだし、妥当なとこか。しかしあのドーベルマン先輩たちも濃そうだなあ…。

革命機ヴァルヴレイヴ・3話。冒頭にてこの世界のちょっとした説明、軍事国家ドルシア(WWIIドイツ)、経済大国アルス(米国)、中立国家ジオール(日本)、という…まあその、何だ!! あからさまに生々しくも胡散臭ェ設定だよ!! この辺りの実も蓋もなさは何となくコードギアス辺りを思い起こさせるな。アッチはそのうちにその辺のイデオロギーネタはワヤになってったのでまだアレだが、コッチの方はどうなることやら。当然ながら判りません。

てことで本編、一旦の危機は去りアルスの協力を得て安全圏へと避難しようとする皆さんだが、案の定脱走したエルエルフさんの妨害工作によってまたもや大混乱。しかしエルエルさんはハルトさんに対して「ワシと一緒にドルシアを革命したろやないか」と持ちかける…。話の流れは意外性もあって面白く、またロボバトルこそ無かったもののドンパチやアクションも盛り込んであって画面がハデでよろしい。しかしまあ、それ以上に各所の「これどこまでマジメなんだろ」ってなネタ(だか何だか)があいっかわらず目を引くことだなあ。

まずハルトさんのヴァンパイア設定、どうやら間歇的に発作起こして他者に襲いかかってしまうという厄介な症状が出るようだが、エルエルさんをもぶっ倒したこの暴走をビンタ一発で平定しちゃうサキさんがすさまじい。いやまあ、この発作が一時的なものでたまたま治まったとかいろいろあんのかもしれんが、あの描写だとそう見えちゃうよね。んでもって英雄の噂でもちきりのネット世界に「ほれ応えたんなはれ」というアルス議員さんもアレだが、素直に従って「いやアレボクでしてん」と名乗り上げて大人気になっちゃうハルトさんもハルトさんである。この辺の一連の反響シーンはなかなかにむずがゆく、てェかこの世界のネットって本人認証がよほどしっかりしてんだろうなとか余計なこと思ったりする。ましかしここまで持ち上げられると落っことされるための前フリっぽくはあるな。

一方のエルエルさんですが。うん。すっげえ強い人だってのは判ったけど、そうと知れた途端にあわてて銃の包囲網を築かれるという絵面はどうにもギャグだ。そしてこのテクノロジーの進んだ世界設定において、縄でぐるぐる巻きにされてるという拘束シーンの絵面もやはりギャグっぽい。前回のサキさんといい、ジオールの人々は何か縄にこだわりでもあるのかしらん。あとはやっぱ「ひとり旅団」っちうこの、何でしょうね絶妙な脱力加減の二つ名は。重大そうに連呼されるたびに可笑しくてしょうがなかったよ。意味的にはワンマンアーミーとかそういう感じ? でもひとり旅団だしなあ…。エルエルさん的にはエエんでしょうかそれで。いいのか。じゃいいや。

えー。てことで、うん。まだ割と面白い。サキさんやサンダー山田さん辺りもいろいろかき回してくれそうだし、期待しておこう。これからもあまり細かいこと気にせず、ばんばか話を転がしてってくれるとありがたいと思います。しかし大河内、こういう芸風だったっけ…。ワシ「プラネテス」の精密な印象が強いんだけどなあ。