たまこまーけっと/新世界より/テンペスト

たまこまーけっと・8話。デラさんのダイエットとチョイちゃんの服の巻。かたや肉体内部こなた服装外部という違いはあるものの、お二人さんともその姿を変容させてこの地になじんでゆく、というお話であるといえるだろうか。…いや、デラさんはなんか違うな。あのダイエットなんかキモいし。次回までにもとのでぶちんに戻っているかしらね。

ま、デラさんの場合は序盤で既に適応と変容(=でぶちん化)を済ませたあとだからな。そりゃもう、(キモいとはいえ)シェイプアップしたら商店街の皆さんが一様に心配しちゃうくらいに、その姿をこの商店街にアダプテーションさせているワケですもんね。

てことで、この二人がこの地にすっかりなじんでいらっしゃるってのは、デラさんのダイエットのキッカケが「カンナちゃんの作った巣箱に入れなかったから」だってのでも割と伺えたりする。も、鳥占いだのお妃探しだの、そういうのは二の次のお題となってしまっている。チョイちゃんが制服を見て「おそろいで仲よさそうに見える」と言ってたのも、このコミュニティへと重心を移しつつあることの現われでもあろうか。クニに残してきた王子様をないがしろにもしないだろうから、その辺りで葛藤もありましょうけどね。

…とまあそういう細かしいことは置いといて、今回のメインイヴェントってのはチョイちゃんの着せ替えファッションショーのかわいったらしさですよね。ちびっこい褐色娘の制服姿ってのァ、なんかこうエキゾチックでかわいいなあ。ああかわいいよなあ(頭悪そうな感想)。

新世界より・21話。スクィーラ軍の猛攻は続く。力の大きな芯柱となっているのは最終兵器の悪鬼さんであり、どうやらそいつはマリアとマモルの子供のようである。カブラギさんを斃し村を壊滅に追いやる悪鬼の前に這う這うの体で逃げるしかないサキさんたちであるが、その上でスクィーラたちの真の目的を知ってしまう。それは人の子。…何でしょうね、悪鬼に仕立て上げる方法をアーカイブから見つけたりしてんだろうか。

バケネズミを殲滅するぞーっちうシュプレヒコールといいカブラギさん頼りの状況といい、どうにも敗北フラグしか見えない人間側の脆弱さ。今まで何度も描写されてきた、パッと見ィでは判りにくいサキさんの「強さ」とは対照的ではあるね。その強さは時に、人間たちの側にも痛みをもたらしたりするんだけど…さて、バケネズミたちの根深い反逆理由に対してサキさんは、その強さを踏まえてどう結論付けるのかしら、という。全世界的な恐怖っぽいヒキもあったし、こら先々も大変なことになりそうやな。

お子さん悪鬼はあれ、キャスト表示見るに矢島晶子か。どっかで聞いた笑い声やなーとか思てたけど、ロール見るまで判りませんでした。そして避難先に久々登場の大木民夫長老。検索したら今85歳なのか! こないだトンペティさんもやってたし、すげえよなあ…。

絶園のテンペスト・20話。誰が彼女を殺したか。そんな謎をハカゼ姫さまは自ら過去に飛ぶことで解決しようとする。ミステリ小説をケツから読むような裏技的やりくちであるが、その上姫さまはもしチンケな事実だと判れば自分が犯人になってやらねばならぬとまで考えている。そう、この犯人は必ず劇的なるものでなくてはならない。そうでなければここまでの物語強度を支えきれない、ということだ。…何というか、運命を操る「樹」たちが根幹にあるってのは、ホンマにこの作品によう合ってますよな。いくらでもお話をドラマチックにできるし、またドラマチックでなければならない理由でもあるしねえ。

とまあそんな犯人探し、フーダニットというサブタイまで付けといた上で、過去のアイカさんと出会ったら実は彼女が絶園の魔法使でした、とおっ被せるような更なる劇的さでふっ飛ばしちゃうのがなんかスゲエなあ。…初期の頃の感想で姫さまとアイカさんの二人をこの物語上の強者と評したけれど、こうして相見えてみればアイカさんの方が強キャラっぽいっすね。それは同時に人間性の欠如であり、また物語上の役割が単純だということでもある。ボケたりテレたりラブコメしたり、と人間的に彫りこまれた描写を得た姫さまにとって、このシーケンスで優位を握るのはいささか難しいものがあるぞ。さあどうする。

お前トシの割に髪の毛元気やなーと言われて「カツラです」とボケるサモンさんが卑怯だった。それまでの堅物うろたえキャラを踏まえた上での爆弾的なボケはこうかばつぐん過ぎると思う。あと何だ、サモンさんの年齢をよう知らんけど、ハゲや白髪心配されるくらいのお歳でしたの? それも結構ビックリですけどね。