ジョジョ/宇宙兄弟

ジョジョの奇妙な冒険・18話。冒頭のそこそこ特殊な層(田中敦子萌え萌え、つまりワシとか)へのサーヴィスシーンの後、スージーQの肉体を乗っ取ったエシディシに対してなんかこういろいろとやらかして何とかするジョジョたちである。二部の魅力ってのはこういう、何か問題イヴェントがあってそれに奇策とアイデアで乗り切る、っちうところにありますよな。んでまあ、その後赤石を追ってスイスに向かったらなんと! あのシュトロハイムに再会! …ってサブタイトルで盛大にネタバレしとるワケですが、まァそんなもん気にしてる視聴者はあまり居らんから問題はないなあ。ジョジョだし。

こうしてみるとエシディシさんってば、あの三人(+一人)の中ではかなりサバけたキャラの人ではあるよな。スージーQのフリして女台詞としぐさ演じたり、郵便システム理解してちゃんと手続きしたり。どうやら電話も使ってるようだったし、柱の人たちって柔軟性高いよね。「あすいませんスイスサンモリッツの何々番につないでください。…あもしもしカーズ? うん俺エシディシ。うん。赤石ちゃんと手に入れたから。今郵便で送ったから。え? ああ大丈夫ちょっと怪我して脳みそだけになったけど大丈夫。じゃあとでねー」とか言うつもりだったか。今の世の中に蘇ったらネットとか大喜びで使うんじゃないだろうか。

あんまし本筋とは関係ないけど、二次大戦下の欧州の国境近くでドイツ軍に列車を止められて検問を受ける、っちう絵面はなかなかゾクゾク来るシチュですよね。閉塞的なサスペンスに人間ドラマ、白黒映画的なフェティシズムがもりもりと沸いてくる。まあこの場合はシュト様のご登場ってことで、別にそんな方面には流れないのだけれど。あと原作再現なんだろうけど、出発前のシーンでメッシーナ師範代が取ってるポーズはやっぱヘンだ。ワザとやろそれ。絶対。

宇宙兄弟・44話。大きなゴタゴタを経て奇跡的にも救出を受けたヒビトとダミアン、やっと月面基地に帰ってきたの巻。ちょろっとブライアンについてのデータとエピソードを交えつつ、最終的にヒビトとムッタの会話にてこの一連の出来事をシメる、と。あの会話は二人の兄弟のキャラがよく出てたな。まあね、軽口などではムッタじゃヒビトに勝てんわな。ムッタさんは感情がオモテに出すぎてしまう。それが彼のエエトコでもあるのだけれど。

ムッタが弟の無事を聞かされたシーンはかなりの尺を取り、その反応をじっくりと見せる。アニメというよりは実写ドラマのような演出プランは、ムッタが宇宙飛行士に合格したことを聞かされたシーンのそれを拡充させたようなタップリ感がありますな。長期のアニメ作品なりゃこその贅沢な、かつ効果的なヤリカタやと思う。ま、普通のアニメならもうちょっと経済的な演出プランを採用するよね。

ダミアンの凍傷した部分をそれはそれは痛そうに見守っといて、カレンに「痛いよー」とか言われつつ治療されてるダミアンにちょっと羨ましそうな感想を漏らすバディのおっさん。…うん、普通にMだ。カレンさんがSとか何とかに関係なく、割と根っからのMだわ。