ジョジョ/宇宙兄弟

ジョジョの奇妙な冒険・14話。ジョジョはローマにてシーザーとご対面、その後柱の男たちのお披露目でご一席。…サンタナの乃村健次に引き続き、ワムウ大塚明夫エシディシ藤原啓治・カーズ井上和彦…とまあなんかこう、すげえ押し出しの面々である。大御所でありながらある程度の年数の間もイケそう(あまり高齢だとのちのちのフランチャイズ展開に不安があるものね)、って辺りがなんか絶妙というか。誰も彼も圧倒的だけど、中でも井上和彦のラスボスっぽい演技と存在感には割と感心したりした。最近また様々な役柄で露出増えてきたねえ。エエことである。

この辺はスピードワゴンシュトロハイム等の方向性とはまた違う、既存のネームバリューを加味したキャスティング方針であるな。とんでもない人外のカリスマキャラをアテるというハードルの高さに大して、妥当な戦術だと思う。つーか素直にカッチョエエわよ。今から藤原エシディシの「ああんまりだあ」が楽しみです。

えー、シーザーよりも敵の方に言及を割きすぎましたけど、充分良かったですよシーザーとジョジョとの邂逅話。シーザーは佐藤拓也さん…今までは吹き替え方面が充実してた方のようだが、ちょいとキザで鼻っ柱も強いが芯のある若者としていい演技。「田舎者」のジョセフと好対照な洒落男だけど、やりあううちに「あ、うん、二人とも似たようなレベルだわ」となっちゃう辺りも若々しくてよろし。…噴水近辺でのド突きあいシーン、戦闘的な行動が始まった途端にカラーパレットがエライことになる(バトルが終われば現実的な色になる)ってのが何か親切で面白かった。お外の風景でこういう演出やると結構目立つよね。

宇宙兄弟・40話。ヒビトとダミアンは月面にて遭難、孤立無援の状況となる。彼ら二人の脳裏に去来するのは在りし日のブライアンの言葉。「助かる見込みがあると判断した者を最優先で救うこと」…つってもなー、俺は二人とも救えると判断したからなー、ってなワケで頑張って困難に当たるヒビトさんであるが、しかし彼の宇宙服にも亀裂が走り…ってとこでシメ。

ううむ、まあ確かに宇宙開発物語として絶対に欠かせない事故の描写であるわなあ。今までどおりに自然体のまま強い意志もて前へ進むヒビトさんが頼もしいけれど、しかし相手が宇宙となれば何がどうなってもオカシないからねえ。かなりシリアスな、こっちまでドキドキするような危機描写ではあった。特にダミアンをやっと見つけたシーン、情報交換ののちそれほど間をおかず「俺を置いていってくれ」と言うダミアンにはちとグッと来る。犠牲的精神だのプロ意識だのもそうだけど、あの長い時間、横たわっていた間に考えに考えて出した結論なんだろうな、という様子が垣間見えてねえ。

彼らが事故った場所は「リッティンガー峡谷」というとこらしい。さっき検索したらヒット1件のみ、それもこの宇宙兄弟の感想サイトでした。あの時代になって新たに命名された地形ってことでしょうね。リッティンガーだけだと固体物理関係の用語/人物名にあるようで。うん、らしいらしい。そういう所から地名引っ張ってくるよね、絶対。