ヨルムンガンド/サイコパス/ロボティクス 

ヨルムンガンド PERFECT ORDER・9話。最後の衛星を打ち上げてからこっち、ココはその活動内容に加速がかかっている。量子物理学者、大阪の精密町工場、政府極秘施設のすーぱーはかー。それらから導き出される回答は「量子コンピュータ」。HCLIにも気取らせず、ココは何をしようとしているのか? だ。

てことで今回はブックマンやヒノキたち外部から、あるいはルツという内部からココの変化を見る話。「群盲象を撫でる」と言いますが、この場合は盲いた者どころか各分野一線級の目明きの人々がココという巨象を撫でているワケで。それでもまだ掴めぬその姿を、ブックマンは「秩序の破壊者」と表現するも、ココは例の笑みを浮かべつつカウンターを叩っこむのである。二期のサブタイ「パーフェクト・オーダー」が生きてくるっちうワケやろねえ。

各者思惑を持って暗躍する中、やっぱしCIA下っ端組は実に人間味があってよろしいなあ。かたやカネカネカネのためならいくらでも喰らいついてくるスケアクロウ、こなた旨いメシが喰えれば世界一幸せのショコラーデ。なんつーかその、案外こういうお人たちこそ世界がどうなっても生き残っちゃうのかもしれない。

PSYCHO-PASS・8話。今回の事件は数年前の類似事案とはどーも違うよーな気がする、と言うコーガミさん。前のは笑えたが今回のはアリネタくさくてつまんね(意訳もしくは誤訳)ってんで、何か知らんレクター博士みたいな人に聞きに行ったら「ググれカス」と言われた…とまあ、そんなような話。過去の退廃的芸術作品が軒並み焚書・封印されて社会が健全化されてる、ってのはなかなかにヤな状況ではあるなあ。ま、そんなん持ってたり見て興奮したりしたら一発で重犯罪独房に入れられるからしゃーないんだろうけど。

そして今回の真綾お嬢さんも、マキシマさんの寵愛を失って「玩具」として切り捨てられるのである。マキシマさんがどのタイミングで彼女に興味を失ったのかはまだ定かではないが、彼なりのコードはありそうだ。それがコーガミさん側の解決糸口になるのか、それとも相手に巻き取られてしまうわなのようなものなのか。…ま、今回の大きな流れだけ見てたら「公安にバレたからさっさと処理しました」と見えんこともないけどさ。相手を楽しませる玩具、自分たちを楽しむ玩具職人(かつ消費者)と喩えてる以上、そういう即物性も一面の真実ではあろうな。

にしても、「相手を追い立てて人間狩り」という最後の悪趣味なギミックは少々尺が足りなかったかしらね。アレでは猟師おっさんも物足りないことはないだろうか。まあやがてあるだろうメイン回でタップリとその変態嗜好が発揮されるでしょうけれど、そのオチとしてマキシマさんにスッパリ切り捨てられる未来しか見えませんねえ。うん。

ロボティクス・ノーツ・8話。突然やってきたMIBたちはJAXAの職員、このロボ部に資金と技術の援助をしましょうとやってきたのでした。いかに実はアキちゃんのお父さんの深謀遠慮でしたとは言え、ここまでの緊迫的演出は要らんかったのではとかいろいろ思うけど、まァ制作側がMIBみたいなのを出したかったから、とそれだけのネタだろうしいいや。ちと気になるのはそれは本当に全てお父んの個人的援助なのか、ってとこ。JAXAとして巨大ロボットを作ることの、まだ明かされていないメリットや理由があんじゃねーの、というね。それもおいおい出てくるかしら。

今のロボに拘泥するアキちゃんは結局援助を断ってしまうのだが、JAXAのナエさんは個人的にもちょっとやってみましょうよと付き合ってくれそうだ。てかこの人、シュタゲのあのお嬢ちゃんだったのね。てことは他のラボメンたちもご健勝であられるのだろうか。

一方のカイさんは君島レポートを追ってエライ目に遭ったりする。こんなもん台風の中でドタバタするからだよとか、もっとつまんないこと言えばアニメ的、ゲーム的に状況を盛り上げるためのセッティングなんだろとか思うけど、何かこう…思わぬところで上手くいったネタ見つけたら考えなしに突き進んじゃうことってあるよねえ、とも思ったりした。あの感覚は判る。ワシが考えなしだけに。

最後には三百人委員会とか出てきた。このシリーズ、ホンマこういうベタネタ好きねえ。