テンペスト

絶園のテンペスト・8話。富士山ふもとの絶園の樹に吶喊である。今までもちょこちょこ自衛隊は出てきてたけど、ここまで…そうねえ、怪獣映画やディザスターモノみたいな規模での大攻勢シーケンスが出てくるとは、この作品のカラー的にちょっと意外だった。90式だけじゃなく自走榴弾砲やら多連装ロケットやら、挙句に艦砲射撃までアリアリ。いかに「描けばそこにあるので楽」なアニメというメディアとはいえ、作戦周囲の状況まで設定起こして描写するってのは結構めんどくさいことだったろうなあ。

えー、てことでマヒロさんとヨシノさん(と樽姫さま)はサモン兄さんとご対面。この樹を護れいや排除せよと言い争うのだが、どちらもその意図は同じ「世界の破滅を防ぐ」でありその主義主張が真逆なのである。要するによう判んない巨大な力を派閥毎にあっちこっちに動かそうとしてるってワケね。しかァし、マヒロさんにとってはそんなもん…世界の命運なんざ割とどうでもいい。ははあ、そらまあ、破滅的終末論者とかを連れてくれば派閥間のゴタゴタなんぞ一切問題なくなるわな。そして最終的に、一歩引いたようで引いてないような妙な立ち位置であるヨシノさんの判断がドラマの肝となる…のだろうか。

いろいろ伏線引かれてた姫さまの実存については、あの島自体が二年前の過去でしたというギミックが明かされる。骨も本人も両方ホンマモンやったワケね。てことは姫様の未来については死亡で確定しちゃったワケだけど…うんまあ、魔法のやるこったし、この会話端末の技術を応用して情報以外の本体とかも送れるようになりそうな感じ? やっぱムリ? まいいや。あと姫さまの島において、作戦直前には水平線からもくもくと黒雲が湧き出してくる…って心象風景として判りやすいにも程があるな! 親切だ。