ヨルムンガンド/サイコパス/ロボティクス

ヨルムンガンド PERFECT ORDER・4話。しばしアールの死を悼んだのち、新たな章に突入。東南アジアでどうにも商売の邪魔をしてくる日本からの「幽霊」の討伐、その手助けとしてキャスパー兄さんはココご一統の助力を依頼する。過去の諸々からヨナにとっては非常に複雑な感情を持たざるを得ないキャスパーであるが、「取引」が正しく行われている…かつての仲間三人が安寧に暮らしているのを見て一先ずは心落ち着けるヨナであった…というお話。今回は新たなる対象と舞台の紹介編ってとこかな。過去回想シーンが妙にタップリ時間とってあったのは、制作作業の省力化というよりは30分アニメとしての段落調整の意図が強いだろうか。ともあれ、本格的にドラマが動くのは次回以降ってとこで。

キャスパーんとこのお仲間さんたちの絵。和気藹々とメシ喰ってるお店の外が暴風雨で、店を出たら晴れているものの「いやいや、これ雲の切れ間だよ」と更なる暗雲を示唆する…という一連のシーンがよし。今後のドタバタ展開への予告であるとともに、彼らの一種の二面性…穏やかな気性して仕事はエゲツない、という表現とも見える。でもチェキータ姐さん以外はなんかキャラ薄いな。スタッフロール見たら「エドガー」「アラン」「ポー」とまあ、三人ひとまとめの名前だしな!

楽しげに暮らすかつての仲間を車中から見るだけで「もう充分」と言うヨナと、それ受けてただ「そうか、気にするな」で済ませるキャスパーがいいね。お互いの、というより共通の大きな事象に対する距離感が過剰に近くない。こういう実利的な簡素さは本作の美点であるな。ときにヘンなとこで饒舌なとこがあったりもすんだけどね。

PSYCHO-PASS・3話。完全自動化された工場での職員死亡案件。となるとアシモフのロボットモノや攻殻などの工学技術的ミステリを感じさせるが、この話は別段そういう方向には行かず、割と見たまんまの結末に落ち着く。サブタイ「飼育の作法」の通り、システムなり上司なりの何らかの圧力に使われる者たち(工員や執行官)に重点が置かれた話、と見るべきだろう。あとはまあ、メガネ上司のギノザさんについての一面とか。まあそんな。

ストレスのたまりやすい職場に1名の生贄要員を設定し、みんなでそいつをいじめることで全体の安定を図るという、なんか暗殺教室みたいなお題はともかく。そのいじめの様子をフツーに是として公安連中に隠そうともしない主任とか、容疑者を刺激して本性を出させるという手段のすんげえ大雑把さとか、その辺の結構目に付くトコでデフォルメがキツい…まあ、世のオバハン言うところの「マンガやわマンガ」みたいな演出がちと気になった。判りやすくしようとした結果のチョイスなんだろうけどね。

あと、真相があれだったら別に公安が出張ってこんでも作業記録とかで解決しそうな事案だなとか思った。また今回の犯人は一応確保したものの、この工場の本質的な欠陥や雇用形態の謎(なんで今回はいじめられ要員を長期間ほっぽらかしてたのか、とか)はほぼノータッチなのな。まあそこらは管轄外であり自助努力してくらっさい、ってのは間違いじゃないからエエっちゃエエか。ラストシーケンスの大立ち回りはおもろかったし、各キャラの掛け合いとかも楽しくなってきたので、しばらくはこのまま1話完結の公安捜査モノでやってってくれるとありがたい。

ロボティクス・ノーツ・3話。いよいよ本土出陣、ロボコン試合本選である。カイさんにも何か特殊な症状が出るのですよとかの色んなネタはともかく、大河アニメや長期シリーズならばここで2〜3話ほど取って、ロボバトルのあれやこれやを描写するところだよな。でもこの作品の場合はアニメ化に際して割愛したか、あるいは元からその辺に主眼は無いということか、あっさりと決勝まで勝ち上って引き分けちまう。淡白やな!

あからさまにチンピラ雑魚な発言とデザインの当て馬さん、ハデで軽薄なアフロ司会者、諏訪部声で脇に美人秘書従えて高みから尊大に見物して意味深なことを言うボスっぽい人、とまあすばらしくテンプレな人と描写で目白押しである。ベタはベタで構わんのだが、それらを使って語るべき内容が薄いのではあんまし身ィ入れて見るべきとこが無いよなあ…とか思てたら何か毛色の違う人が出てきた。颯爽登場、銀河美少…銀河普通少年! 時代的にはこっちの原作のほうが先なのか? まいいや、おもろかったし。

実はその普通少年が例のツンケンメガネさんだったので「コイツを部に引き入れたら結果的に我が校の優勝っすよね?」っちう展開は上手いね。仲間獲得と設定条件クリアのイヴェント一挙両得ですな。あと、舞台が種子島だからいつかは出るかなと思ってた宇宙技術要素は次回出てくるみたいっすね。台詞見るにJAXAの名称はそのまま使うのか。いや、シュタゲのSERNみたいにスペルが違うのかもしれんな。JAKSAとか。無いか。