Fate/宇宙海賊/宇宙兄弟/謎の彼女/アクエリオン/ちはやふる

●ちょっと間空けるとこの辺の曜日はエライことになるな…。


Fate/Zero・16話。キャスター討伐後、お久しぶり登場のケイネスさん一派が企んで失敗して破滅するまでのお話。サーヴァント側:セイバーとランサーのお二人、それとご主人側:キリツグさんやケイネスさんたち、の2レベルを対比して見せるという構造になっている。サーヴァント二人のバトルは騎士道と正義の清々しいものであり、だからこそその裏側で行われ最後に顕在化するキリツグさんの手段のエゲツなさがグイッと突出するわけでしてね。


英雄二人の思想と行動は清廉「すぎる」ものであり、あらゆる戦いを憎み戦いを正当化するヒーローを憎むキリツグさんの意思に分があるように描かれている。しかしそれも「分がある」程度のもので、キリツグさんの行動と理想にもいろいろ破綻はあるだろう、あるいは結局は理想も果てちゃうんだろうな、というスタンスが感じられる。どー考えても誰一人ハッピーエンドにならなさそうなこの流れ、ワシは本編のFateを知らんので純粋に楽しんでますよ。


最初から最期まで不幸の塊として、ムリクリ自害させられて死んでったランサーさん。この退場シーンはなかなかの見せ場になってまして、緑川さんの怨嗟の演技は怒怒怒怒っちう感じでかなりな迫力がございました。「触れそうなほどの憎悪」を前に眉一つ動かさず、ビジネスライクにコトを処理するキリツグさんもキャラ立ってんなあ。


モーレツ宇宙海賊・16話。ヨット部面々による初海賊仕事の巻。なんちうか、文化祭の出し物のノリで高度な営業活動を(何とかのレヴェルであれ)こなしちゃう皆さんはホンマ、ようデケたお嬢さんたちである。それでもやはり女子高生、どこか不安定だったり及び腰だったりする一団をグイッと纏め上げてしまうマリカさんの船長ぶりも流石。うーん、有能な人々が試行錯誤しつつも段階を踏んで物事を成し遂げてゆく、その過程がちゃんとエンタテイメントになってんのねえ。毎度言うが見てて楽しいわ。


んでもってその成し遂げられた物事の、表現形は「女子高生コスプレアトラクション」ですよってのがまた味わい深い。海賊営業スタートしたあたりのどーしよーもないぐっだぐだ感はもう、たまりまへんな。こういう時の「え、もうマイク入ってんの!?」はもはや外せないシチュエーションである。伝統芸といってもよろしい。


それにしても、今回のアプリコット号のお客さんは当たりくじとして、噂を聞いてこのあと期待しつつ乗船するであろう人々に対しては大丈夫なんでしょうか。バルバルーサの海賊どもが乗り込んできたら「えーコスプレお嬢さんじゃなきゃやだー」とかブーイング来たりしないでしょうか。もういいからヨット部の面々も、これからずっと海賊やっちゃえ。


宇宙兄弟・4話。最終面接を経て試験は一旦終了、確かな手ごたえを感じたり感じなかったりする面々は一旦のインターバル。ムッタさんは弟のヒビトさんに誘われ、NASA見学に出かけるのでした…ってとこで次回へ続く。基本的にはここしばらくの試験アークのシメっちうお話で、それほど大きな話のデコボコがあるワケではないが、どっか抜けてるところも好感の持てるムッタさんのキャラのおかげでそれほど退屈はしない。


面接シーンは「表面的にはムッタの失敗だけど、意外な見所があって採用に至る」っちう流れなんだろうけど…今んとこはワシとしても「いやーお兄さんねえ…」とか言ってる試験官に同意しちゃいそうな心情である。そらねえ、最近何か自分のことで気付きはありますかとの質問に「俺ってシャンプーがよく泡立つんすよ」と返されたら毒気抜かれるわな。「こら大物じゃわい」という感じなの? そうなの? まいいや。


謎の向井さんライクな試験官が妙に広川太一郎っぽい雰囲気だったので割とビックリした。クレジット見たら青山穣。洋画吹き替えの印象が強いけど、こういうイロモノっぽいのも上手いなあ。


謎の彼女X・3話。椿さんに恋のライヴァル登場である。フツーにイケメンで好青年なオガタさんが、ああぼくのぼくの卜部さんに告白をしてしまったのでぼくはぼくは。ヤキモキしつつ時を過ごす椿さんに対し、卜部さんの出した結論とは一体! さあ一体! というね。


「キスしたい」と言われた反応が「キメポーズと共にアクセルスピンして試験管の唾液を渡す」という一連の行動である卜部さん。いやもう、タイトルに違わず謎の彼女過ぎる状況であるよな。それでも椿さんの独白の通り、見ているうちにちゃーんと「あ、かわいい」と思えてしまうこの気持ちは何なのだろう。いや単にフェチ心だと思いますけど、ええやんねフェチ的行為から始まる恋があったってね。てことで、今回も卜部さんの突拍子もない行動はいちいち劣情を催すのであって参ることである。唾液を通じてコミュニケーションができるってのはともかく、そのコミュ内容が「私今ノーパンなのでドキドキしている」とか…もうどうしたものやら。


などとエキセントリックなところが突出している卜部さんだけど、それだけにお風呂場のシーンの「あ、この子も普通っぽい家屋で生活してるんだ」という意外性は面白かった。いや当たり前っちゃそうなんだけど、何故か卜部さんには家庭の絵面がどんなもんか見えないんだよねえ。ご両親とかどんなお人なんだろうか。…冒頭の上野さんのラブラブシーンは次回以降への引きのようで。あのメガネ彼女がこのメンツにどう関与してくるのか、さあてね。


アクエリオンEVOL・17話。前回ドサクサ紛れに告白しちゃったゼシカさんであるが、おかげでミコノ/アマタさんの前ではギクシャクしっぱなしの状態である。そんな彼らを見て「機は熟したり!」とて選抜生徒たちに水着ヴァカンスを命じる不動司令はやっぱりワケの判らんお人だなあ…という、そんな冒頭シーンの感想どころではないその後の暴走脚本にはどうしたものやら。「アレを掘り出せ!」のアレがまさか温泉とは思わないよ! それと最初から最後まで執拗なバナナ押しもワケが判らないよ! タネありバナナを屹立させてあったかーい! 最後はバナナ無限パンチでドン! …奇を衒えばエエっちうもんでも…もんでもあるかもしれない。少なくともジェットコースター的な振り回され感は実に楽しくありました。


それにしても不動司令は何もかも計画通りっちうことらしいが、みんなで遊んだら何故かアンディが告白的ヘタこいて地の底に沈んでゆくっちう所までお見通しだったんですか。そうですか。じゃあしょうがないね。…あの矢鱈とタイミングよく出てきた敵メカ、あれはケルビム兵か? そこまで仕込みであったとすると、ふうむ…こちら側の世界ってひょっとして前作の敵世界なんだろうか。いやいや、考えすぎては絶対ドツボにはまる。もう「そういうもの」っちうことにしとこう。


今回1話を通じて何とか和解に至ったゼシカとミコノ…なんだけど、あのオチの付け方と次回予告見るとゼシカさん、またもやヤバい方向に精神の均衡を崩しちゃってるような気がしてしょうがない。なかなか素直に報われないお人ではあるなあ。ちうかラストシーンの服装の意味は本気でよく判らない。半分引き気味なミコノさんの反応は多分視聴者全員の代弁であろう。ちうかあの服、明らかにちくび見えるハズなんだけどな!?


あと今回もサザンカさんは楽しそうで良かったです。提供画面に乱入してくるのは卑怯だ。


ちはやふる・16話は総集編。あんまし物語が錯綜してるタイプの作品じゃないのでそれほどありがたみは感じられないが、まァ全国大会終了というのはエエ区切りではありますな。…ちうか、各シーケンスのブリッジとして使われてる小ネタ劇場がやたら面白くてそれだけで許す。あれは何でしょうね、原作マンガの巻末オマケとかそういうヤツなんでしょうかね。部員の中ではかなちゃん一番人気、ってのはなんかすげえ生々しくよく判る。千早さんはもう太一と割れ鍋に綴じ蓋しておきたまえ。別に原田先生でも構わん。


…あと、机くんがロックオーンされてるとこで「いまはーちはやふーるーおもーい」の主題歌が流れてる演出が卑怯だと思った。そうか。そんな思いか。