夏目友人帳/あの夏で待ってる

夏目友人帳 肆・2話。あれ、なんか話飛んでる? って思ったらどうやら初回が二階建てだったのに気付かず、前半だけ見て消しちゃったらしい。しょうがないのでアレコレして補完。てことで続編、囚われの夏目さんとニャンコ先生、それとあとオマケの妖怪さんが屋敷で右往左往したりする話。屋敷の主・的場当主は夏目さんに対し、勧誘と諫言をするのである。曰く人と妖怪は判りあえぬ、ヤツらは友情や愛情を共有できる存在ではない、と。確かにお互いプロトコルコードの異なるもの同士なのは間違いないだろうが、しかし…というね。


的場さんがそのように思うのは多分、対妖怪のケースだけではない。(いささかツンデレっぽい雰囲気はあるものの)人間に対しても打算と計算で動いている。そういう人なのだ。その対比が夏目さんであり、打算ではない「友人」たち…ヒノエやミスズたちの助力によって救われる様相が描かれる。…ふむ、ワシの好きな「なんかワケ判らん雰囲気」は薄かったし、導入回で二階建てもどうかとも思ったが、まァそれ以外は判りやすくてエエのではなかったでしょうか。


結界のお札を破棄しつつみんなで空飛んで去ってゆくみなさんのシーンとか、印象的な絵が多くてよろしかったな。あと何気に、式と戦う猿面たちとか、アクションの動きも小気味良かったすね。


夏目友人帳 肆・3話。毛玉の子の恩返し、っちうかまず害与えではあるんですけどね。この作品の中ではかなりかわいらしい方に属する今回のアヤカシ・けまりさんだけれど、それでも厳然として人とは異なるものとしてのコードは存在する。あのナリで「ツメに毒を持つ」っちうギャップを持つとかね。そして夏目さんは、その間隙を渡り歩くものとして頑張ったはるワケで…ね。


それにしても夏目さん、シリーズ始まってからこっちかなり異常状況での立ち居振る舞いにも大胆さがでてきたな。いや、初っ端から夏目パンチとかしてたのはそうだけど、今回の折笠愛妖怪に首絞められてる時にもちゃんと理路説いて啖呵切れるってのは大概ですよ。それで一旦引き下がる妖怪もおもしろいけどね。やはり、彼らは彼らなりに何らかの定番的コードがあるのだろうな、という。


…それにしてもオロナインの万能さですわな。人には見えぬ妖怪のキズにも効くんだ…。ま、あれは「治してあげたいと思う心」がなんかかんかしたというのも、世界観的にアリでしょうかしらね。


あの夏で待ってる・2話。イチカさんとカイトさんは当然のように一緒に暮らすことになるのである。イチカさんの目的は「ある風景に出会いたい」とそれだけなのだが、いかんせんその情報が実に曖昧。そうこうしているうちに盛り上がった仲間内映画の機に乗じて、ロケハン片手間にその場所を探そうというメインの流れが示される…というお話。ま、それ以外の枝葉末節(のようなもの)がわっさわっさと生い茂っている、その部分を見るのが楽しいんですけどね。


仲間内においてどうやら特殊な立ち位置であるらしき、レモンさんがズルうございますな。なに考えてるか判んない上に策士である。今回の特殊なドリンクは…そうねえ、アニメのコード的に割とギリっぽいネタじゃないっすかね。そうでもないのかな。とりあえずうふふふふ。けれどメタ的に一つ上の位置に居るってことは、今後いろいろ発生するであろうみんなのドラマにては同レベルで絡みづらいってことでもあり、それはそれで寂しいことかもしれない。狂言回しの孤独、というか。まァそんなもんは第2話の時点で気にすることでもないか。


スタッフロール前の最後のシーン。謎ドリンクによって気だるく酔っ払った雰囲気の中、お互い微妙な距離感でつながれていく台詞といったらねえ。「バカ、カイト君のバカ」「…バカは俺だ」「俺…」「ダメ。言っちゃダメ。お願い。言わないで」ですよ。この辺は声優の演技もあって、もんすご濃厚な時間の流れになってて妙な圧倒のされ方とかしましたよ。…あと今回で一時退場したけど、カイトさんのおねーちゃんはエエキャラやったなあ。久川綾の素晴らしく若々しい現役演技に惚れるよ。お邪魔しますと言われて「されてますっふふふふふふ」とか、たまらん。


●しかしいやあ…曜日のこの近辺、アニメ密度的に、一日二日ウチを空けたらもうたまらんものがあるなあ。いつもだったら何本か切るとこだけど、切りづらい作品が多くてねえ…。すんませんけどギルティクラウンはリタイアしちゃいました。ガンダムとあわせてロボアニメを二本リタイアとはワシらしくねェなあ。