飲料購入時における高度心理戦について

●職場には共有の冷蔵庫があって、弁当持ってきて入れといたり何だりする。のど乾いた時の飲料も皆そこに入れているのだが、その飲料購入源はほぼ職場真向かいのコンビニに限定されている。いきおい、冷蔵庫扉部分のラックには似たような商品が並ぶことになる。


この時期は大体1リットル入りの紙パックのお茶が人気であるのだが、皆が皆同じ商品買ってくると弁別に困る。名前書いておくにしても面倒である。なので、販売中のお茶パックシリーズである「緑茶」「ウーロン茶」「麦茶」「玄米茶」「ジャスミン茶」のうち、他の人となるべくかぶらないような物を推量して購入しようとする。


確か昨日あいつは緑茶買ってたな。今日自分が緑茶買うと同じ物になりそうだし玄米茶にしよう。いや一昨昨日はあの人が玄米茶だっけ。ううむあまり購入履歴のない麦茶にしておくべきか。しかしそうなるとみな裏をかいたつもりで麦茶だらけになるというのが世の常よ。ならばここは敢えて緑茶をチョイス、これでどうだ! …という思考回路を経たのち、冷蔵庫内はめでたく緑茶の三四本が並ぶことになる。おめでとう、きみたちの足並みは見事に揃った。


●そんな中我関せずで毎度々々ジャスミン茶買ってきて誰ともかぶらない勝ち組の同僚さん。曰く、何故皆この旨さが判らんのか理解に苦しむ、まあそのおかげで俺だけはお茶戦争に無縁なので有難いがな、と。うん、まあ、ワシもジャスミン茶嫌いじゃないけど、メシ時に飲むにはちょっと香りが邪魔で…ねえ…。