未来日記/UN-GO/ギルティクラウン

未来日記・8話。レイくんの事件も一段落、新たな生活の開始とともに周囲のキャラにも新しい人が増えてくる。まずは以前にも出てきてたいけ好かない同級生、そしてユノさんの機嫌悪化を加速する女の子二人、最後になんか知らん謎の少年。知り合いとなった彼らは早速日記所有者による事件にまきこまれるのだが、…あー、やっぱりこの中に日記関係者がいらっしゃったのね、という。ユキテルさんってとことん友人運のないお人やのねえ。


既出のいじめっ子・高坂さんは置いといて、その他三人は「関西弁の活発ボーイッシュ」に「友人の活動をいちいち撮影するですわ口調お嬢様」に「白髪イケメンの謎少年」…とまあ、どっかで見たヨレベルではないテンプレキャラの方々。ここまで典型的だとそのギャップとして「ウラがあるんじゃろか」と疑いはしたけれど、お嬢さん二人とも敵でしたか。…にしてもユノさん、最初から敵意むき出しかつ「こいつらほっとこうよ」と外聞を取り繕うこともしなかったのは、初めから疑ってたとかなのかしら?


関西弁に松岡由貴、お嬢様にゆかなというタイプキャスティングの極みな状況。なかでも謎少年のアキセさんに石田彰ってのはほとんど「そのまんま」に近いキャスティングである。ユッキーの声がたまにシンジくんっぽいことも相俟って、何かマジでパロディみたいだ。…これで高坂さんの声が白石の兄ちゃんじゃなく、岩永哲也とか関智一とかだったら危なかった。うん。


UN-GO・7話。現実を原稿用紙にして「小説」を書く小説家さんのアヤシゲなる技によって新十郎は別のヴィジョンを見る。彼は映画のキャメラマン。何やら約に入れ込みすぎっぽい三人の女優、妙にツンケンと当り散らす監督。その監督が怪死を遂げたとき、意識と解釈の堂々巡りのような箱庭的世界の中で、新十郎さんは自分を犯人だと断じてしまう。果たして新十郎さんはこの箱庭映画を抜け出ることができるのか。小説家はただ、哄笑するのみ。…額に手を当てて大笑いする絵がなんかルパンみたいだすな。


てことで一気に謎の劇中劇展開である。まああの小説家さんがワザしてるのは間違いないんだろうけど、因果さんのような超自然的パワーなのかカザモリさんのようなテクノロジーパワーなのか。監督が持ってたタブレットに各人の位置情報みたいなのが表示されてたから、部分的には何らかの技術的要素はありそうですがね。ま、諸々の解釈含めてその辺は次週改めて。


基本的にワケの判らんシチュでワケの判らんところまで話が進むのみなので、判断も何もできない回なんだけど、いちいち思わせぶりな展開やら堂々巡りで空疎にみえる台詞やらが割とおもしろかったのでワシ的にはよし。いっそ押井的に突き詰めた衒学台詞でもよかったかなとも思ったり。しかし新十郎さんはホンマ、迷える探偵さんやなあ。


ギルティクラウン・7話。ドタバタの後、学校に戻ってきたシュウさんだけど、周囲の目は好奇の目でありなかなかに居心地が悪い。まークラスの皆さんはかなりすっとぼけた方面に特化しているようで、彼らについてはあまり心配は要らないようで。てとこで新キャラ登場、生徒会長のお嬢様にしてシッカリ弱点も備えたオイシイ役柄、アリサさんである。大物フィクサーらしき彼女のお爺やんに近づくため、ガイ兄さんは一計を案ずるのであるが…というね。


狙い済ましたベタなキャラと展開に「ふん、毎度のことだな」と安定感のある感想が出たのだが、後半のミサイル襲撃とパーティーの同時進行シーケンスのバカチンな盛り上げ方に結構感心してしまった。あのパーティの音楽…ええと(検索中)「花のワルツ」か? に乗せてどんがどんがミサイルで攻撃され、迎撃し、大きな花火でシメる。今回はこのギミックを思いついた段階で7割ガタ勝利したようなものだな。パトリオットみたいなSAMを艦船の攻撃に使うという、いかにもあの脳筋バカ軍人さんが思いつきそうなネタも…まあね。対空兵器を水平発射するってのはアハトアハトからの伝統ですしね!


今回は脚本が大河内一楼。「表面的にものすごくバランスの取れた」シナリオがいかにもこの人らしく、見てて素直に楽しい。アリサさんもそうだけど、敵の新キャラダニエル・イーグルマン大佐のどーしよーもないジョックぶりとか、一発でツカみにかかるキャラの立て方は大したものである。あとムダに健康えろいお母んとかね! てかガイ兄さんとアリサさんでアルトとシェリルやな。どうでもいいか。