未来日記/UN-GO/ギルティクラウン

未来日記・5話。教団編の結末。ちょいとクセ強げではあるが一応仲間に見えた椿当主も、未来日記所有者組合として当然裏切るのでありました、というお話。こうなると一人勝ち残りシステムであることも考え、刑事のおっさんは勿論として…やはり最大の敵はユノさんということになるだろうなあ。ま、それは物語の終盤となるでしょうけれども。


相変わらずギッチリとネタを詰め込んだ展開であり、アニメオリジナルならば2話に分けて語られるだろうバルクの話である。しかし設定が入り組んでるとか要素が多様だとかじゃなくて純粋に「テンポが速い」ので、あまりせせこましい感じはしない。ストーリー主体の作品として贅沢だよなー、っちう印象の方が強い。無論もちっと余裕持って見たかったなと思わんでもないけどね。まあ。


さて。その中にあっても無駄にキャラを立ててくることを忘れないのはエエコトである。当然キモヒーロー・平坂さんのことね。敵に一矢報いるため爆発物を携えてきて何するかと思えば、戦隊ヒーロー名乗り上げシーンの爆発エフェクトに使用するのである。うん、ろくでもない使い方でよろしい。非常に昏い出自と意思を持ち、最後の最後で僅かに救われて死んでゆく椿さんもよろしいけれど…ラストシーケンス、あの近距離では未来日記の「情報戦」はどっちみちあまり役に立たなかったような気がします。ま、アレは上記「救い」たる手鞠を見せるためのお膳立てってことで、ヤボは言うまい。


Cパートのムルムル日記は何故か人形アニメーションでご一席。懐かしのユーフォーテーブルのエンディングを思い出したりした。そういやFateはユーフォーなのに人形アニメエンディングじゃなかったっすね。流石に世界観に合わないっすかね。


UN-GO・4話。事件のあらかたのシカケと謎の解明は前回済んでしまったのだが、さて今回は何の話を…と思ったら、ああなるほどね。てことで、事件を通じてAIのロボ娘さんが新たな仲間となる話、である。このカザモリさんはその実体をプログラムとし、ネット上を自由に、また距離が近ければ無線でも自分自身を移動させることができる。この時代冷蔵庫からケータイまで大概の電化製品に汎用的フォーマットのコンピュータが搭載してあるようなので、実質このお嬢さん…ま性別はないだろうけど便宜的にお嬢さん、は好きな電子機器に遍在できる。お、これはなかなか探偵助手向きの能力。ウソつけないからいろいろとおもろいネタも作れそうだしね。


んでもって元がセクサロイド的性格をもってることもあり、必要とあらばいくらでもえろっちいことも可能、と。新十郎探偵を性的に懐柔して脱出しようとするなどアダルティなこともするが、その時の「体」は10cm程度のぬいぐるみなのでなかなかこう…特殊性癖な絵面になっとんのな! あの姿でハードM的に「手足引っこ抜いて私を滅茶苦茶にして」と言われて劣情を催すってのは結構な上級者であると思う。てかあのぬいぐるみベロあんのか。メーカは何考えてんだ。


それにしても限定的とは言え、人格まるごとストレージできたり転送できたりする技術的バックボーンはちと気になる。どのくらいのデータ量なんでしょうね。まそこは未来、精度も容量も今よか桁が5つ6つ上がってるかもしれんしな。…の割に冷蔵庫の言うことはショボかったけれども、まいいや。


脚本や設定的にかなりダークなところがあるんだけど、絵柄ががゆん姐さんベースなのでちょっとクリアかつ耽美な方向に振れているかな、って感じ(今回作監只野和子、なんか久しぶり)。真犯人のコマモリさんとか、まかり間違うとあの人が一番「正しく」なっちゃうところをデザインと演技と演出で何とか「キモい人」に落とし込んだ、みたいな危うさもあるしね。うん、どんな話が出てくるか読みにくいところも含め、なかなかおもろい作品ではないか。あとあの軍用ハンヴィーは軍のものか。高機動車とか国内の産業がダメになっちゃったから、だろうなあ。


ギルティクラウン・4話。裏切られのシュウさんは軍にて尋問を受けるのだが、一応民間人ということなのかそれともあのしんねりむっつりなセガイ少佐の作戦か、その扱いは意外にソフトなものである。当然今後ガイ兄さんと出会うことを考慮され、何やらアヤシゲな発信機っぽいものを貸与されるのであるけれどもね。額面どおりにその機能を受け取るわけにもいかなさそうだしね。さて。


てことで今回は、囚われのシュウさんを救う…のではなくその能力を利用して「凶悪犯のヴォイド」をいただく作戦のお話。重力制御によるオモシロバトルはオモシロかったけど、出てきたと思ったらヴォイド抜かれてそのまんまさようならの「凶悪犯」さんはちとかわいそうでしたな。何やら妙に設定が細かかったし、彼や彼の事件は今後の話に関わってくるのだろうか。


…にしてもここまで清々しいほどガキっぽい、既出イメージなディテイルの嵐であり、そのヒネリのなさは却って面白い。微妙にワシの趣味嗜好とはずれてんだけど、今んとこちゃんと楽しめるし丁寧に構築され作画されているので好感も持てる。いやホント、アクションシーンは流石のIGであって迫力あるわあ。それ見てるだけでも今回は楽しかった。…相変わらずガイ兄さんのカリスマ性にはイマイチの疑問符が付くのだけれどね。まあ。