ザ・シューター

ザ・シューター/極大射程、TVにて鑑賞。最近はテレビでの映画放映もあんまり見てないんだけど、これは原作を一年ほど前に読んでたので見てみようかと。まその、上下二巻の小説を二時間の映像にまとめるって時点でいろいろ大変だってのは判りますし、こーなるんじゃないかなーっていう程度の改変具合ではあったけれどもね。


原作を離れて映画単体としては、そこそこ良くできたアクションモノになってんじゃないですかね。ワシのようにテレビで気楽に見る分には普通に面白い。原作ファンはどーか判りませんけどね! …ツッコミどころはいろいろあるが、まずシューターっちうタイトルのくせして、主人公のスワガーさんって普通にムチャクチャ強いのね…近接戦闘や格闘術が。なんかこう「うん、あんたの腕なら別にそれは長距離狙撃に頼らなくても」とか思っちゃうようなシーンがいろいろと。あと映画はラストにすげえ判りやすい「復讐」のシーケンスをくっつけてシメとしてるんだけど、これのおかげでクライマックスの雪山シーンで下した決断がまるまる意味なくなっちゃってんのね。そこでそんな復讐するならその前にやっとけよ! いくらでも機会あったやろ! という意味の台詞すら自分で言うてたやないかーい! とまあ。


そういうとこに目くじら立てなければまあ、エエかなと。原作では寡黙で気難しい中年おっさんというイメージだったスワガーはそこそこ弁も立つあんちゃん(マーク・ウォルバーグ)になってるし、相棒のニックは「頼れる狙撃主」属性が消えちゃってるけど、そこら辺は映画化のアダプテーションとしてはアリかな。あとネッド・ビーティがすっばらしく前時代的な悪徳議員演技やってて、ネッドのおっさんが出てきた瞬間にそこだけマンガやわマンガ状態になるのが楽しかった。エエ俳優やなあ…。