Vの残照

●職場にてえっちい話になる。詳細は述べない。うん述べない。


んでもってその中で、最近はあんまりえろ商品が売れなくなってるそうですなあ、ネットが発達してますからなあという話になる。そーですねーえろ本とかアダルトビデオとか、と相槌を打つといやいやアダルトビデオてあんた、いまどきビデオなんかありますかいな、DVDからBDに移行しつつあるご時勢ですぜ全くお古いお方だ、みたいなことを言われる。


すんませんね古い人間で、と言いつつふと思う。しかしああいう作品に出演してらっしゃる女性は何と呼称しますのん? まだAV女優、あだるとびでおじょゆうって言いますよね? あるいはワシが知らんだけでADVD女優とか、そういう呼称が発生してますのんか? と聞いたらいやあそんなことは無いですなと。もう呼称が固定されてしまってるのだな。


これは単語中ビデオを表す部分の「V」が意味を図りにくいアルファベット一文字だから、メディアが移行しても違和感を醸し出すことなく痕跡器官のように残ってしまったのだろう。そして今後も抜本的なパラダイムシフトがない限り…例えば「女優」という概念が喪失するとか世の中からえろが無くなるとか…この単語は相当の寿命をもって残り続けるのだろうな。


いや、こういう「単語のある構成部分にほとんど意味がなくなっている/別の意味になっている」ってのはよくあることだろうけど、ビデオとかそういう新らしめの単語でそれが発生してんのがちょっと面白くてね。多分今もいろいろ例はあるんだろうけど、パッと思いつかないや。しばらく考えた後で出てきたのが「キシャヤスデ」ってのはどうしたものやら。などと言いつつ特にオチもなくシマイ。