海月姫/屍鬼/荒川

海月姫・7話。稲荷女史の攻勢、そして蔵之介さんの思案。いよいよ天水館に乗り込んでくる稲荷さんですが、そこにたまたまやってくるのは蔵之介さん。まそうやね、住人たちではちょいと話が進まないとこはありますしね。売り言葉に買い言葉、そして生来のボンボン気質で「俺がこの館を買い上げる」とブチかます蔵之介さんであるが、具体的な計画は別に無い。さあてどうしようかね…という。


とりあえず修さんの件でお父んを強請ったらどうじゃろか、と実行してみるも流石は政治屋さん。息子にトラウマ与えた程度では動じない。シブい麦人声で「Bまでしかしていない」てのが良かったなあ。


稲荷さんのハニートラップ作戦の影響は月海さんの上にも波及している。修さんの彼女だと勘違いして、覚えず涙を流す月海さん。それを見て蔵之介さんが漏らす「なんで泣くんだよ」という台詞は、この場二人が自分達の気持ちに気付く、別方向ながら理解を深めるキッカケとして良い目印だ。そう、何故なんだろうね。二人はその「何故」にちゃんと向かい合えるのだろうかね。…ま、とりあえずは目先の金策について考えますか? 何かかんか働いたり起業したり、てな方向に進むのかな。あるいは稲荷さんの方を強請っちゃうとか?


屍鬼・18話。ナツノさんの事情とタツミさんとの対峙、そして尾崎医師がとうとう…てな話。着々仕込まれてきたテンションがここで大きく破断した、っちう感じですなあ。久川綾の奥さんに屈したかと思われた尾崎医師が、実はそれ以前既に血の儀式を受けていた、というネタは目論見どおりのドラマチックさでよし。やつらもう勝った気でいるな、よろしいならば教育してやろう。…事の真相が明らかとなるシーン、尾崎医師のここぞというタイミング、渾身のドヤ顔がもう歌舞伎のような決まり具合でした。


ナツノさんはやはり、特殊なケースとして復活したようだ。タツミさんによれば称して「人狼」と言うらしい。なるへそ、ダムピール的な存在じゃなく上位種みたいなもんか。タツミさんは人狼の先輩としてナツノさんを圧倒するも、主人の意向もあり今回は警告と威嚇に止めた状態。まー何だ、ここでちゃんと殺しといたら良かったになあ、とか後悔すんだろうな。


兼正の奥さんをダシに人間側反撃ののろし。この大逆転を効果的に見せるために、直前に久川奥さんのキャラ描写の深化を持ってくるのは上手い。ドンデン後の恐怖と衝撃が倍加する、っちうヤツですが…深化というか、なんかかわいいな奥さん。あと白馬の騎士として乱入してきたガクト+大川息子を、単純に超人的パワーでストップする大川オヤジがすげえ。突進してくる車をがっぷり四つで受け止める…って、ここだけなんか作品世界が違うぞ? オヤジさん、アンタも何か別種の人外ですか? 


荒川アンダーザブリッジ×ブリッジ・11話。アマゾネスゲスト回であり、なんか知らんが彼女の状況と内面と関係性に踏み込んでゆく話。…楽しそうだな、小林ゆう。てことでAパートは荒川河川敷盆踊り大会でデートである。ゴチャゴチャやってるうちにどうやら「アマゾネスは星の人に対してツンデレである」ってことが判ってくるのだけど、このツンデレが判りにくい…というか、表現形式のコードがあまりにも我々のものと異なっているので、ハタから見ていてホンマに「謎の行動」に見えちゃうのだよなあ。いっちいち星を意識しては致命的なこと言ってるアマゾネスさんがかわい…かわいいか? よう判らんが、かわいいんだろう。ノーメイクなら。あと「荒川最凶妖怪音頭」が妙に本格的でした。藤原啓治、上手いなあ。


Bパートは謎の河川上流海の家。作ったのは多分アマゾネス一派なんだろけど、いったいどーやって海まで作ったのかは結局謎のまま、ってもうどうでもいいや。ラブいアマゾネスとかっこいい星の人の話も然りながら、ここで再登場の亀有くん症候群の三人が気持ち悪すぎて笑う。あれ、アフレコ現場相当妙な雰囲気だったんと違うやろか。


基本的には上記のとおりアマゾネスサイドの話なんだけど、冒頭アマゾネス来襲の時「私とデートだ」つってリクさんと歩み去ってゆくニノさんとか、なんか猛烈にかわいかったんですけど。アマゾネスの恋心に感づいたりメイク指導したりアドヴァイスしたり、ニノさんの行動パターンがちゃんと女の子々々しててエエなあ。その後にキッチリと金星人的オチは付くんですけどね。あの惑星メイクはすごい。