パンスト/そらのおとしもの

パンティ&ストッキングwithガーターベルト・11話。Aパートは知られざるガーターベルトおじさんの過去と秘密…に見せかけたどうでもいい話。いや、どうでもいい話ってのは毎度のことだけどさ。自分のセクシャルな趣味をビッチ天使たちに知られたくないのでケムに巻くという話の骨子はともかく、その壮大すぎるケムの巻き方がすげえよろしかった。聖書世界を延々と渡り歩き全ての事柄を目撃するガーターベルト…うーん、スペクタクル。とにかくテンポとタイミングが心地よく、BGMと相俟ってワクワクしちゃいましたな。


コンテ演出作監吉成曜。流石のダイナミック作画、爆発がちゃんと吉成爆発でしたよ。完成度の高い一編だったけど、内容が内容だけに海外ではちと放映しにくいやろなあ、ってそれは今までの話大概がそうか。


Bパートはこちらも凝った話で、ずーっと部屋の中カメラフィックスのままでヤり倒す一幕劇。こういうのってみんないっぺんはやってみたいと思うんだろうな。細かい動きやしょーもないクスグリ、会話のバカみたいなディテイルとかが非常にセンス良くて退屈しない。…ちとタランティーノっぽいな、とか語彙と知識の少ない喩えしかできないのはワシの限界なので気にしないように。てか、パンティさんにストッキンさん、何だかんだですげえ仲エエのな。二人の遠慮の無いセクシャルトークの応酬に何故か微笑ましいものを感じてしまった。あとブリーフさんはブリーフさんでした。うん、アンタの気持ちはよく判るよ…。ジャンルは違うけどね、ワシ。


そらのおとしものf・11話。シリアス回にしてカオスさん再登場である。全編が曇天の中、ラストの決着シーンにて陽が差してくる…というベタな構造をキープしてんのは好感触。そうね、こういう大時代的というかお約束ドラマはそういうとこで奇を衒っちゃ意味ないですからな。とても敵わぬ相手を前に、仲間との絆と和風RPGのイヴェント戦闘シーンの如きパワーアップで立ち向かう…うーん、様式美やねえ。


自らに向けられた苦痛と悪意を「愛」だと認識して暴走するカオスさん。心無き、あるいは心不完全な人形キャラとしてかなりおいしい役どころではありますな。どうも最後に封印されたような感じでしたけど、まあ…いかに浄化イヴェントっぽいのはあったとはいえ、あのキャラのままでトモキさんちに居候するにはちと苦しいかも知れんしね。とりあえずは良い落としどころではなかろうか。


前回のカオスさん回に引き続き、今回もアクションシーンはなかなか気合の入った作画演出だったっすね。てか、戦闘になったら突発的に作画の雰囲気が変わっちゃうのが何か面白かった。じわーっとした1コマ作画で動く板野サーカスもどきとか、派手な爆発とか見てて楽しい。…それにしても三木眞の天上人さん、適当なトコで出て来て嘲笑してそれでシマイ、ってまあ相変わらず潔いくらいにテンプレ悪役やな。どうもこの人、ラスボスとかじゃなくてずーっとこのまんま適当なこと喋るだけみたいな気がしてきた。