オオカミさん/刀語/ヒーローマン

オオカミさんと七人の仲間たち・8話。あしまった、予約忘れてた。ウチはサンテレビの電波が弱くて、夜間ちゃんと地デジ録画できるかどうか確認しときたかったんだけどな。セッティングのばたばたですっかりと。てことで、何かかんか色々して補完。


てことで。本編とは全く関係のないアバン予告(まあ最後にどーでもいい感じで関わってくるんだけど)の後、今回は鼠の嫁探しの巻。お話の構造としてはひねりなく非常に素直な「青い鳥は身近に居ったんやねえ」でオシマイの話であり、よって楽しむべきは次々登場するお嬢さんたちのキャラ…ではない。ソイツらにいっちいちケチつけて回る執事のハーメルさんの傍らに人無きが如しぶりを賞玩するお話でしたなあ。なんだこいつ。いやマジで、相手の弱点欠点を正確にドン突きするヤリクチが逆説的にかっこいいぞ。いつブン殴られるかとヒヤヒヤ/ワクワクしたが、まァムリヤリエエ話にしてシメちゃいました。それもまたよし。


冷静でイヤミ臭い罵詈雑言もさりながら、何故か途中でちち談義をブチ上げるシーンもヨシ。青山穣さんはアニメよりも個人的に吹き替えの印象が強い人なんだけど、この辺の演技暴走ぶりは見てて/聞いてて実に楽しそうだった。執事的な折り目正しい雰囲気を保ったままバカチンな勢いのちち話にもっていく技量は大概だ。


中途に「とある」っぽいのと「虎竜」っぽいののサーヴィスパロディカットあり。だがまあ、ここまでそのまんまだと却ってありがたみが無いなーとか言うてるワシら視聴者はゼエタクである。折角だし台詞作って声をアテてやった…ら流石に不味いか。あと、声優の中の人ネタだけのために引っ張り出されてきたおつうさんはある意味オイシイ。


刀語・8話。一旦本拠地尾張に帰還して否定姫から八本目の刀情報を得たお二人さんは、そのヘンテコ刀奪取に向かう。今回の刀はからくり人形そのもの…ってまあ、今更この程度では驚かんですけどね。何やら否定姫もピストル型(いや、うん、驚かんよ)のヘンタイ刀を一揃い所持しているようだが、さて。一方のまにわにさんたちは絶賛かませ犬中であり、この人たちの敗北属性も少々かわいそうではあるなあ。ま、そのうち何かかんかシカケてきそうではありますが…物語構造的にもね。


前回がどっちかというと超人バトル的な一発勝負っぽいものだったのと対比的に、今回は結構丁寧な、勢いよりも緻密さを優先した動きになってた感じ。それだけに、からくり人形の人からはお姉ちゃんのような圧倒的な強さは感じ取りにくい。とがめさんの「奇策」がキレイにはまったってのもそういう印象を与える要因だろうか。…今回も片鱗は見えるのだが、今後は個対個の対戦よりも、もっと大きく対処しづらい「壁」が立ちはだかることも多そうだ。


各々のキャラの掘り下げはなかなか。一振りの刀としてよりも人間としての自分を意識しつつある七花さんと、人に似せて作られた刀であるからくり人形さんの対比は興味深い。七花さんの「人間性の獲得」がどういう方向に転ぶのか、それはまだ判らないけれどね。また要所々々でデレちょるとがめさんもエエが、彼女のがらんとした家の様子に「覚悟の旅だったのだ」ということを見せる絵面もよし。白く抜けたかけじの跡とか、上手いね。


にしても、とがめさんの奇策の発露例としてそのまんま「猫の茶碗」をヤるってのはどないなもんかなー。ワシてっきり、そっからまた一ひねりあったりすんのかなとか思ったよ。


●HEROMAN・22話。ジョーイの父とリナの兄。今は居ない(つっても居ない理由は違うけれど)その家族の繋がりが、残った人をいろんな方向に押し進めようとする。てことで、家族をテーマに据えたお話を二題、である。…ははあなるほど。ヒーローマンってのはつまり、ジョーイさんとこのお父んだったワケですなあ。だからこそホリー姉ちゃんはヒーローマンにお熱ってワケだ。姉ちゃんが父を悪し様に言うのも父を愛していたが故であり…というね。


みんなにとってのヒーローが、家族にとってもそうだとは限らない。他者を救いつつ家族を残して亡くなったジョーイのお父んは、しかし家族を忘れていたわけではない。ホリー姉ちゃんはその事実を知ってどう思うか。緩解や理解には時間がかかるかもしれないが、きっといつかは、ね。…にしても、マジでヒーローマンの中身がお父んだったらどうしよう。最後まで曖昧なままでも構わんけどね。


一方のリナの兄、ウィルさんであるが…むう、どうも話の流れとして「トレンチ男はウィルである」ってな感じになっているな。ウィルを名乗る謎の男は「ジョーイとやりあった」と言うけれど…はてなあ。あのマシンヘッド野郎がウィルなのか、あるいは似たような行動をしているトレンチ男が二人居るってことなのか。さて。