レールガン/ハガレン

とある科学の超電磁砲・12話。暴走の集合無意識を止めねばならぬミコトさん。能力こそが至上でありそれ以外のスケールを持たない(って程ではないのだろうが、まあ)この街において、言い知れぬ「澱」を抱えるレベル0たちの化身、である。持たざるものvs持てるもの。ミコトさんはレベル5として、複雑な思いを持ちつつその鬱屈の集積体を破する、のだが。


んーやっぱ、どうしてもワシは集積者たち、劣等感に押しつぶされてるあの人たちの方に感情移入しちゃうわなあ。そらミコトさんは血の滲むような努力と人にも言えぬ経験を重ねてきた者だろうけれど、どうしても彼女の視線は「上から」にならざるを得ないワケで。…突き詰めれば(スピンオフとは言え)ラノベ/アニメというジャンルにおける主役級補正込みキャラvs…という、メタな話にもなりそうではある。それでも、ラストに至るまでの細かなディテイルでちゃんと抜きどころというか、弱者群に対する逃げ道的構造を作ってあげてるのは丁寧な仕事だと思ったり。


…とまあ、そんなことよりクロコさんのテレポート抱きつきの技がとてもクロコさんらしかったので良いです。うーん、ちゃんと使えば相当の行為も実現できるぞ。ぜひやれ。


てことで、ここでシマイでもあんまし悪くはない雰囲気だけど…あれまだ続くの? 全何話だろこれ? 新エピソード突入? それともボーナストラック? まいいや、次回待ち。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・37話。キンブリーさんにより半人質状態のウィンリィさんである。この最果ての地にて大殲滅悲劇を起こさんとするホムンクルス、そのために鋼の兄弟を抑えておく必要がある、からだ。…いかにも軽く、また楽しげに「仕事」の話をするキンブリーさんがなかなか怖い。彼の一本芯の通った狂気のウォーモンガーぶりは、なまじ「お話したら通じそう」なだけに余計怖い。寄生獣の人間市長さんを思い出したりした。


そしてセントラルでも衝撃の事実、大総統の息子さんが実は大ボス的ホムンクルス「プライド」でした、っちうね。ああ、これはシッカリ騙された。あのガキ様とお母んはどうあがいても悲劇役者としての装置にしかならんよなあ…と思ってたら、なんとガキの人の方が主体でしたか。これはまた、混沌としてくるねえ。


意に沿わぬまま「仕事」をさせられつつ、何とか逆転の目を探している鋼の兄弟たち。不安定ながらまだデケることはありそうな風情だが、さて。アイコンタクトだけでお互いの腹を確認する兄弟のシーンは良かった。あの二人ならそれくらい意思疎通できるわな、っちう積み重ねがあるからでしょうね。