聖剣の刀鍛冶/クイーンズブレイド/にゃんこい

●やはり余裕がないので部分的に。残りは後日。


聖剣の刀鍛冶・10話。先週に引き続き老兵の敵討ち話。己が臓腑を対価として支払い、怨念の澱となってただ剣を振るうボロボロの男。彼の身を心から案じつつ、しかし彼の行動に従わざるを得ない魔剣の娘。…いやあ、刀を介してのジジイと娘、っちう構図はなかなかエッジが立っててよろしおますな。昔ルパンで老刀鍛冶と娘の話があってえろォ興奮したものじゃが、ってそんな話はどうでもよい。


リサさんはやはりかの魔物の一部を宿す者のようだ。んでもって今の彼女の性格からしたら、そらまあ後ろめたいしやりきれんわなあ。数多の民草の忌避と憎悪を一手に集めるヴァルバニルという存在、かの者への憎悪で動いているルークさんでなりゃこそリサさんとの関係も難しいものがあるだろう。…冒頭より繰り返される恨みというマイナス感情、その強さがそのまま戦闘力になっているような描写。このままじゃどうにも話の世界観に合わぬワケで、それをどっかでひっくり返さなきゃならんのだが、多分そのキーパーソンが勇み足主人公のセシリーさん、ってとこでしょうね。


毎度ながら作画状況はかなり良くて、「整っている」と言うよりは「躍動している」っちう感じの画面印象が素晴らしい感じ。エフェクトもバトルアクションもエエが、おガキ様がチャンバラで戯れている→馬車が通るので道端にぴょいと引く、っちう一連の動作とかもニヤニヤしますわ。うん。


クイーンズブレイド 玉座を継ぐ者・10話。レイナさんvsトモエさん、であるがトモエさんは知己の死を乗り越えて殺意の波動に目覚めてしまっているので、レイナさんは苦戦するのですよという話。作画のアベレージがごく高いというタイプの作品ではない本作だけど、それでも盛り上げるべき対戦カードであるってことでかなり頑張ってハクリキを演出しとられましたな。お互いの必殺技は相変わらずビカビカ光ってドーン! ってのが多いのはしょうがないところか。一応斬撃も丁々と繰り出してたし、まあよし。


鬼と化して後戻りできない強さを見せるトモエさん。レイナさんは当然歯が立たねえのであるが、自分にだって意地もあれば経験もあれば背景もあるんじゃい、と反撃する。お互いの背負うモノの重みでは負けるかもしれんが、ええいよし、それならアンタの分もワシが受け止めたろやないか! …という流れは「成長する主人公」として良い落とし所であるな。本人の力量だけじゃなくて剣のパワーもありますよ、という主人公補正もまたよし。


多分それほど深く考えたキャスティングじゃないと思うメローナとラナの釘宮カブリだけど、メローナさんのシェイプシフター能力でちょっとした意味を持たせる今回のノリは割とよし。あとナナエルさんはホンマ、ダメ人間擾乱キャラとして便利な道具だなあ。


にゃんこい・10話。…そらまあ双子さんには不思議な力があるよとは聞いていたけどもさあ、あーへーそーなのかー、ってことでプリティでキュアっちい白黒退魔術娘さんでしたよの巻。もっともそのディテイルは実に大雑把なものでして、なんせ退魔時の文言は「色即是空悪霊退散!」である。もうちょっとどーにかならんのかな、と言うのはヤボってもんでしょうな。とにかくラスト、双子のツンの方とポッキーゲームをさせる、という一点に向かって収束してったような構成でしたよ。もホンマ、魔法少女要素がこの話だけの設定でも驚かないくらいだ。


あと今回の更なる主役は招き猫の付喪神でしょうな。ヌメッとしたデザインも然りながら、コイツだけCGで描画されてて異様な存在感がアリアリ。アバンのカッチョ良い姿は詐欺に近かったですけどね。あと乙女々々してる小林ゆうは毎度ながらかわいいので満足です。ええ。