聖剣の刀鍛冶/銀魂

聖剣の刀鍛冶・8話。帝国の手駒として使い捨てにされそうなシャーロット姫様である。苦肉の策として軍国への亡命を薦められるのだが…という話。「知己の命を救うこと」と「高度に政治的な問題」の対立であるが、それを提示した冒頭のシーンはお互いにちょいと言い方がヘタクソで紋切り型過ぎではあるな。ま、これは視聴者にも前提条件を判ってもらうという意味もあるのだろうけれど。


妾腹とはいえ一国の姫である人間が、着の身着のまま亡命となればそうそう思い切りも出来まいね。意識のシフトには大きな苦労と苦痛が伴うもので。「妾は母上に幸せになってもらいたかった!」…それが自分と部下たちの関係にも言えるのですよ、ってことだ。アンタにも大切な家族が居てはんのですよ?


悩んだ末にセシリーさんは強引バトルでそのことを判らせるに至る。ここまで通して基本的に「意気軒昂だが実力と経験が伴わない」という自他共に認める弱点を持つセシリーさんだけに、こういう無謀な一本気バトルは主人公的で悪くないね。「私は頭が悪い!」と高らかに宣言するシーンは良い見せ場である。…てことで、ちょいと強引でお約束な展開ではあるけれど、セシリーさんがちゃんと主人公っぽい活躍と落とし所の提示をした、ってことでなかなかよし。…それでもまあ、交易都市さんとしては結構なヤッカイを背負い込んだとは思いますけどね。そこは井上和彦に苦労してもらうってことで。うん。


銀魂185話。大きなアークが…って人気投票話で3話使う、というどうにも素晴らしいアークでしたのですが…とりあえず終わり、2話仕立てのいわゆるフィラー・エピソードでご機嫌伺いである。こういうくっだらねェ話こそ銀魂の味であるとも言えるのですがね。


てことでAパートは土方とマヨネーズ工場の話。オチはまあ期待さるべき所に落ち着いたってとこだけど、仕込みとしての妄想マヨネーズ工場のデザインが、何というか生臭いさくらももこ風というか、極まって頭痛のする風情であったのが実によし。隊士たちのマヨネーズ地獄の「勘弁してください」度合いもキモくて良かった…良かったの? まいいや。


Bパートはスズメバチ先輩の駆除話。蜂恐怖症のワシからしたらかなり悪夢のシチュエーションなんだけど、何故かヤクザ+ゲハ板抗争、というワケ判らん状況に早々に移行しちゃったのでなんかよし。ちうかしょーもないゲームディテイルとかどうにも予測しづらい超展開とか、こっちの方は原作にあったエピソードっぽいな。うん、まいいや。