そらのおとしもの/空中ブランコ

そらのおとしもの・8話。みんなでお祭り、のはずが何故かサバゲーバトルロワイアルである。優勝商品が「現ナマ一千万」っちうのがステキに即物的で、腹黒生徒会長らしいと同時に「ああ、これは絶対に手に入らないだろうなあ」と思わせてくれることだ。最終的にやたらと渋い小杉声の「夜店のおっさん」が勝利するっちう流れはお約束でよいけれど…んー、実弾入りのマジモンチャカが混入していた、ってのはギミックとしてはちょっとね。「非常に高確率で死人が出る」というイヴェントを許容できるほどのギャグ的強度があるとは言えない本作において、これはどんなもんだろうなあ。


一方のシリアスパートは相変わらず。正直ワタシ的にはこっちの要素はそれほど興味ないのだが、自我を取り戻す人形、というモチーフの描き方としてはソツなくてよろしい。しかしニンフさんも何したいのか判んねえ人ではあるなあ。「連れ帰れ」という命令をガン無視した上にイカロスさんの封印を解き、自業自得で撤退とはまた。まあこの手のキャラに整合性を求めてもしかたない所はあるかもしれない。


大量破壊兵器としてのイカロスさんは後半のマジパートで見られるのだが、その片鱗としてのサバゲー大殲滅シーンもなかなかでしたよ? ガトリング抱えて降臨するお姿はまさに破壊の天使。あの得物って何だろ、ミニガンとも違うのかな。…あと恒例のEDネタ、ワイルドセブンとはまた渋い。


空中ブランコ・6話。ケータイ依存症の入野さんがその不安感の元を知る話。ちうかイラブさんとこは皆さんケータイ無しですか。ワシもそうでした。仕事の都合上つい2年足らず前に持っちゃいましたけどね。…基本的にシゴト会話と出先でのネット見でしか使ってないけど。


閑話休題。彼の症状は周囲から孤立したくないという不安の発露である。ケータイ中毒はその一部であり、自分が勝手に構築した「友人関係」をムリして維持しようとすることが原因である。最終的にはテメエの身の丈にあった人間関係を見つけるに至る、ってとこでシメ。…んーまあ、落とし所としては妥当だとは思うが、あのパーティの入院患者たちの絵はちと偽善的な匂いがしたなあ。ワシ自身は確かにあのイラブさんパーティに居た方が落ち着くタイプだけど、多分あの高校生たちのパーティも本人たちにとってはエエモンなのかも知れんしね。そこはまあ、そういう話だったってことで。


さておき、人間関係の目印としてのケータイネタが効果的でおもろかったっすな。女の子とメール会話のたんびに無神経に割り込んでくるイラブセンセのメールとか、駅から離れることで圏外になるテンポとかね。あと、ケータイを取り上げた先生やカラオケの同級生など、人間からダンボール書割になるというギミックもちゃんと決まってたりした。