そらのおとしもの/空中ブランコ

そらのおとしもの・7話。天使さんたち学校へ行くの巻。当然ながら様々なトラブルを巻き起こしてトモさんは苦労するのであるが、どうも人間離れした…いやそれは見た目からも明らか過ぎるんだけど…二人に人間っぽさを経験させたったらエエんやないの、ってことで通学をデフォルトの状態にすると決めるのである。基本的に謎存在のままあるがまま、二人の存在を受け入れているトモさんは包容力があるというか深く考えてないというか、あるいは脚本が適当でんなというか。


とまあ毎度のドタバタ展開なのだけれど、話の主眼が天使さんたちのキャラにあるせいか、異様にハッチャケた要素は今回控え目。「空も飛べるはず」ちうて窓から鉛直落下しちゃうトモさんの話くらいですかね。ま、その際のイカロスさんの「マスターには翼がある」ってのはまた、別の意味で物語的真実なのではあろうけれど。


EDはまたもや青春的に君は美しィいー、てなもんで。ちょろちょろと画面に入ってきては去ってゆく妙なクラブ活動者たちが、何やら見ていて飽きない。確かに美しい、かねェ。後からほのぼの思うことなんだろうけどさ。


空中ブランコ・5話。医者の不養生紺屋の白袴、今回のいらっしゃいさんはイラブ先生のご同僚、平田広明精神科医。彼はお偉いさんの娘との結婚にこぎつけ、将来出世を嘱望された身となっている。が、強迫神経症による破壊衝動に悩まされており…という。


原因は嫁のお父んとその家庭生活のどうにもこうにもな息苦しさ。しかしまさかにそう公言するワケにもいかんしなあってことであり、その「息苦しさ」は、お父んのヅラをこっそり剥ぎ取ることによって解消される。嫁や息子ともヅラという共通話題が見つかって良かったね、だ。毎度ながらお話の構造はひたすらシンプルなんだけど、居眠りお父んのヅラ取りシーンの無駄なオペラ演出などのハジケぶりが割と徹底してたりして、何だかんだで今までで一番楽しく見られたな。


ガキの人が食べ散らかした高級料理の絵とか虚飾臭プンプンのハウスパーティの絵とか、いやあこらイヤだろうなあという雰囲気の構築具合はなッかなかのものでしたねェ。ラスト、特に何という会話もしていないのに「あ、普通のガキだしエエ嫁じゃん」と一気に心落ち着くように話を持っていく流し方も上手い。…にしても、イラブさんはホンマ役に立たなさぶりが徹底しているなあ。そういう療法もアリなのでしょう、かね。