シャングリラ/マグニチュード/まにまに

シャングリ・ラ・16話。謎の砲撃はやはり「自然の叛乱」的なものでした。酸素供給用の遺伝子操作植物が、世代を重ねてガス使いの砲撃モンスターになってたワケだ。ほっといたらその成長力で単層林になっちゃうので大変だ、という。レギオン草体を思い出したが…ひょっとしてこれにも共生してる蟲とか居てたりするか? 


一方でアトラスでも色々と叛乱の芽とか葉とか。大塚芳忠を追って天子様が本陣乗り込みであるが、五十嵐さんに阻まれる。しかし五十嵐姐さんの行動原理はどうも…かなり純粋なSというかジャイアニズム人というか、その性格以外で何が有能でこの位置に居てるんだろ、と思ったら「運命によって死なない人」でしたよ。拳銃自殺しようとしてもジャムってしまう、ってのは絵的に判りやすい。そらまああんな性格にもなりますかね。んで、堀内賢雄もついでに叛乱の図でシメ。


本作にしてはかなり整った絵のシーンが多くて、それほどアクションの多くない回だったけれど端整な印象がある。中途の2等身紙芝居とかね。天子様のアップ絵が瞬間最大風速かな。


東京マグニチュード8.0・2話。大地震その後、お姉ちゃんは弟さんを探すのだけれど、余震・火災・瓦礫・人波に阻まれてもうどうしていいか判らない。そこで当然ながらあのバイク姐さんに再会して、弟さんを探すのだけれど…という。テンパってしまってどうしていいか判らない中学生のお嬢さん、という等身大に近い途方に暮れ方/暴走の仕方が何やらリアルだなあ。あくまで素直な弟さんといい、エエ家庭にお育ちになったようですね。


とりあえず避難はできたものの、雨もふり日も落ちて言葉少なく蝟集する人々。まだそれほど悲惨な光景は見られないが、このまま何もなく帰宅してシマイとも思えぬので…まだまだ波乱はあるのだろうなあ。しかしまあ、こういうディザスター作品も「携帯電話前/後」でキッチリ分けられるようになりましたねえ。ワンセグや偉大、なれどそのうち電池尽きちゃうな。


ビルの1階がぶっ潰れたり液状化で泥流が湧き出したり、こういう描写が「周到なリサーチ」による賜物かな。夜中に遠くの空が赫く赫く燃えているあの風景は、ああエライことになっちゃったなあ、という雰囲気がありますよね。


…しかし、こういうアニメで大雨洪水警報のテロップが被さると…なあ。


宙のまにまに・3話。梅雨の時期は天文部は商売上がったりであり困ったなの話。困り方のテンションも高い年増先輩によって安寧な学園生活を引っかき回される朔ちゃんであるが、何だかんだで困ってる先輩を助けずにはおれん。ならば全天候型天文活動のプラネタリウムはどうですか、という。


未だ雨のそぼ降る帰り道、美星先輩は傘の裡の自分たちを「プラネタリウムの中のようだ」と評する。外からだけでは判らない、個々人の内面。そこには多分、大きな宙が広がっているのだろう…か。人によっては中の方も土砂降りだったりするんだろうけどね。


天体観測勧誘を「今夜は寝かさないゾ」ちうたりする美星センパイの天然暴走は、相変わらずかわいらしい。意気消沈してサヨさんになでなでされてるマスコットぶりとかもな。朔ちゃんが羨ましいぜ、という同級チビの人に割と賛成したりする。あと小清水会長と話してるシーンの、ベンチの端と端に座ってるのを遠景で捉えたカットが、お互いの微妙な距離感(主に小清水メガネ側からの)が出てて、なんかよろしかったです。


んで、こっちにも土砂災害警報テロップ。星が見られないという話にコレかい。…ワシも結局、うすぼんやりとしか日蝕見られなかったしなあ…。残念だ。