マジンガー/化物語/ザムド/ニードレス/ヴァルキュリア/ハガレン

真マジンガー 衝撃!Z編・14話。兜一家の秘密・もうちょっとの巻。一城女将は兜兄弟のお母んであり、そして同時に夫=兄弟の父殺しの張本人でもある。この真実を前にシローはどうしたものやら。とまあそんな状況下、アゴ刑事さんはひたすら球体関節人形に萌えまくるのでした…って、このおっさんも大概ではあるなあ。よし。


甲児兄さんがちっとも話しに絡んでこない上に、ひたすら不幸っけたフラグを立てつづけているシローさん。だいたいどういう流れになるかは親切にもアバンで説明してるのでアレだけど、どうも今アークの甲児さんはイヤな役を引き受けんならんようですな。ま、お約束だ。


それにしても、過去を共有する者同士の後ろめたき密会、という状況にしてはものすげえ堂に入った一城・家弓の演技が楽しすぎる。会話のシメに同時に「わはははは!」じゃねェよ、男前やなあもう。あとは回想シーンにおける若家弓さんですかなあ。ごっつ頑張って青年声出してはるのに割と萌え。


●新番組・化物語。何も知らずにとりあえず見てみたのだが…ああ、これはOPイッパツで判る新房作品アニメ。直線コンシャスにして色彩コントロールの権化、サブリミナルもどきの字幕情報量。相変わらずガッチガチな演出であって相変わらずワシちょっと苦手だ。極端に登場人物の少ない(主要キャラ以外のガヤがほぼ皆無)話運びとか得体の知れない無機物とか、ホンマ好きねえ。


てな感じで見てたのだけれど、ふむ、話のツカミとしては面白いな。不思議な事件があって不思議な人物が出てきて、そしてその原因は不思議な妖である…という、根幹構造が定番なのが親切ではある。これで毎度々々おもろい妖でも出てくるのなら鬼太郎やな。主人公のアホ毛は鬼太郎のオマージュか? まいいや。


陰がありそうでそうでもなさそうな、割と癖のない主人公青年に神谷浩史、物理と言葉の暴力にためらいのないツンお嬢さんに斎藤千和、という新房組のお二人。…てェかあの子、チワさんだったのか! ロール見るまで気付かなかった。ついでに原作が西尾維新でした。この人も最近ホンマ引っ張りダコですなあ。


てことで…うーん。監督苦手なんだけど、なんか面白かった。これちょっと見てみようか。


亡念のザムド・14話。死者の園にてただ言葉と身体を肥大させて暴走するメガネさん。勝てない男、所有せざる男、そして泣く男。あまりに大きな憎しみにより、彼は「皮肉」にも化石することを免れる。されど覆水は盆に戻らない。それをよく判っているメガネさんは、自らの手で結末を作らざるを得ない。そして…という話。


陰となった男がかつての仲間に牙をむく、という定番譚ではあるけれど、会話や情感のディテイルがいちいち丁寧で見所多し。それをキッチリサポートする作画技量、中途半端な大きさに肥大した異形メガネさんの絵もいちいち面白い。ま、1話かけて退場舞台をもらったメガネさんはある意味幸せとも言えるな。


戦争が3人各々に影を落とし歪ませている、その発現のさせ方が上手いね。さて、名前をなくしたアキユキさんはどーなることやら。郵便船も落っこったままだしなあ。


●新番組・NEEDLESS。詳細知らず、ふーむ? 華やかで派手な色彩設計とちくちくしたキャラデザインを見るに、マンガ原作ですかね(その通りでした)。三次大戦後の日本、能力者と恐怖政治、隔離され瓦礫と化したトウキョウ…とまあ、バイオレンスジャックというかスクライドというか、実に判りやすい道具立て。声優キャスティングのベタな傾向を見ても、…まあ、「そういう」エンタテイメントアニメを作ろうとしている意図は良く判る。


そして視聴者のニーズにキッチリ応える、チャラくてちまっとしててよくちちの揺れるお嬢さんの絵、だ。EDに至ってはみんなで延々とレズってるだけ(百合違うなああれは、レズやよなあ)というサーヴィスぶり。実に正しくクォリティは高い。…けどうん、まあ、これはワシこれでいいかな。この日は大量にアニメがあるのでねえ。残念ながら正しき視聴者の手に委ねることになりそう。


しかし作画はちょっとエかったな! 今時あんな、黒でウネウネ影やら直線爆発やら、20年前っぽいテイストの良作画がこんなトコで見られるとは思わなかった。それはちょっと惜しいけど…ね。


戦場のヴァルキュリア・14話。あの列車砲を撃て! の巻。案の定防衛兵器としては皆目役に立たない列車砲とか、ピンポイントで人質だけ大虐殺できる主砲とか、まあそういうツッコミはいいや。そこは割り切るべきだと考えた。あえてダルクス人の救出を成功させず、苦い結末としているのは「ほほう」と思ったけど、やっぱわざとらしいっちう感覚は残ったかなあ。ロージーさんのエピソードのために殺しました、てな感じで。


とまあちょっと重めの差別問題はともかく、かなり切羽詰ってるであろう戦場のアチコチで悠長なドラマ台詞喋ってるのはちょっとどうかな、と思ったりした。アリシアさんとファルディオさんは、狙撃から庇って押したおして頬染めてる場合じゃないような気はするんだ、うん。それはまた後にしような。


中ボス・大塚周夫将軍は流石の貫目だけど、ま、あんま「名軍師」には見えなかったのが残念っちゃ残念。


●…てことでうーん、この曜日はまたアホほどアニメやりよんなあ…。ニードレスヴァルキュリア切っちゃうかも知れません。すんませんねえ。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・14話。隧道にて総大将のお出ましである。主人公たちを手玉に取ったグリードたちを苦もなくあしらい、その部下たちとともに瞬殺する隻眼のジジイ。圧倒的な強さを持つ我らが大総統、その正体はホムンクルスである。…うーん、割とヒネリのない見た目通りの悪役だったのか。いや、最終的にどうなるかはよう判らんが。とりあえず、エルリック兄弟の冒険の行く末は多難を極めそうではある。


二本の剣を操り、度外れた体術と剣技を見せる柴田総統とグリードさんのバトルが白眉だったな。今までの登場人物たちとはレベルの違う、圧倒的な強さを絵として「見せられる」ってのはすごい。この息詰まるアクションと、熊vsアームストロングのとことん筋肉パワーなバトルが好対照でよし。うん、こっちガッツンガッツンバトルも見ごたえありましたよ。


てことで、先週に引き続き面白かった。「せわしない」じゃなく「テンポが良い」と思えるこんな展開ができるならば満足だ。…未だにあの、抜きのギャグ絵が荘重なBGMに合ってないのはどうかとは思うけどね。とか言うてたら家弓登場か! ナレーション役がラスボスってのはなるほど。こういうところで使ってあげないとね、ですな。