鉄腕バーディー/ソラカケ

鉄腕バーディー DECODE:02・最終話。ラストバトルを経て時かけナタルさんの円環は閉じる。いや、未だ彼はどこかにいるのだろう…よう判らんが、という話。物語の適正加減も良いし、最後をちゃんとナタルバーディーの関係でシメたのもカユくて良い。そしてあの、ラストに相応しいバトル作画はもう何というか。とにかく「こう動かしたらビビるだろう」「こういう効果はスゲエのと違うか」という、原画陣の熱さと筆圧がビッシビシ感じられる画面に釘付けであった。状況のオオゴトさに呼応した凄みがあったなあ。


先週ちょっと予想したように、文化祭シーケンスとクライマックスバトルは最後まで直接の関係を持たない。並列して置かれるこの破壊と平穏は、エエ感じにお互いの共通点を炙り出すに効果的である。和音と言うよりは対位法的な…って感じですか? 違ってもスルーしなさい。ナタルさん血塗れの「好きだ」とか、エエやないですか。


えー…総評。ん、よし。前期より楽しかった、のはこっちが見慣れたってとこもあるのだろうけれど、それ以上に「1クールのアニメシリーズ」な話の規模としてとても良く構成されていたってのも重要だと思う。ダレ場や端折りもその流れの中において効果的に使われてたし、臍となる勘所はキッチリと押さえてたし。


そ、とっても優等生的な感じでありまして、過剰な部分でさえも「教科書的にムチャを盛り込んだ」って感じさえしたものだ。別にちっとも悪くないです。ワシャ無論異形な作品も好きではあるが、やっぱちゃんとデケる人の職人的技量にも偏愛を感じますしね。…あと作画がエエのは前からお馴染みの要素だけど、今期はさらにその暴走具合に磨きがかかっててとても満足しました。世間でやいのやいの言われてるようだが、あー、もう別にええわワシは。特に口をさしはさもうとは思わぬよ。


てことで、とても楽しみました。これがどこまでゆうき原作に依存する「良さ」なのかよう判らんが(あるいは監督好みの原作だったのかもしれない…なんかノエインっぽい雰囲気もあったしね)、またどっかでアニメとなるなら是非見てみたいなあと思ったよ。うん。


宇宙をかける少女12話。ベンケイさんと仮面の女は攻勢をかける。レオパルドさんのちんこ砲を吸収してナンヤカンヤに利用しつつ、ベンケイさんは断熱圧縮心中を遂げようとするが、さっさと脱出したレオパルドさんの「最低」ぶりに歯噛みする…ってアンタも逃げてんねやないかーい!


沢城さんによるとこの対立は恵まれし者とそうでない者、という図式らしい。無神経vsルサンチマン、でもいいか。獅子堂家の対処方法がキッチリ持てる者的な物量/大権力方法なのが判りやすいな。しかしその「持たざる者の反抗手段」とやらが、どうも個々人ののーずい使った並列処理プロセッサっぽいのがちと心配。あるいはそんな箱の中を快適とする人たちばっかなのかも知れんが。ワシは割とそっちサイドかも。


…にしても、あんなけ超大規模な戦闘を一時的にでも隠蔽できるとは、ネルヴァルさんたちもスゲエこっちゃわな。