いろいろ

夏目友人帳10話。居心地のよい夏目さん宅を狙ってヘンなものが来たのであるが、例によってそれはレイコさんとのゴタゴタを経た存在である。悪質な妖異と優しい父(と言っていいだろう)、二つのルートから判るレイコさんの姿、と夏目のおうち…の話。


とにもかくにも、ニャンコ先生登場一発目から判る奔放な作画状況にニヤけっぱなしでした。もてもてぷりぷりと動き回る先生、ちょっと尋常じゃない異形な雰囲気を噴出させる妖異の姿、そしてクライマックスの爆発シーン、だ。いやあ、これは堪能させていただいた。家という心安らぐ空間と対比させられる突出した異形の姿、という演出的意味もガッチリと盛り込んだ楽しい作画回だった。


原画に岸田隆宏、竹内哲也、冨岡寛とまあ「あーそーだよねー」なメンツ、そんでもって作画監督に高田晃と山田起生のキャラデザイナを要石として置き、(多分暴走したであろう)原画連をグイと締める…という、なんかやたらに気合入ったスタッフ状況でした。ま、この作品のファン層に暴走作画はウケ悪いだろうしなあ。


ドルアーガの塔 〜the Sword of URUK〜9話。最初に置くべき感想:エタナさんちちでけー! 以上。えー、それでは感想の続き。複数勢力の思惑は交差する…という話。ヘナロさんがまず正体をばらして王の元へと辿りつき、そして始まる幻の消失/現実の攻勢、さてジルさんたちはどーしたらどーしたらエエのかエエのか? という。


のっぴきならん臨界点へと状況がダダ流れしてってる雰囲気が割とよし。各々の思惑にてそれに介在しようとしてる皆さんだが、まァ…ここまでいろんな視点があればどうとでも物語の向きを振れるわなあ。なので予想はし辛いが、とりあえずクーパさんにおかれてはその調子で頑張って欲しいものです。一人シリアスに酔ってるカーヤさんをギャグ皮肉で明るくできるのは貴方だけですわ。「笑顔が黒い」…確かになあ。


あのタイミングでヘナロさんがわざわざ正体を明かしたってのは、(物語上の要請ってのを除くと)ある種の良心ってとこなんでしょうな。そこが親父のパズズとは違うんですよ、っちうね。あと、すんげえ仲良く…というよりは懐き懐かれ状態のウラーゴンとピンク髪チワさんがかわいったらしいが(主にウラーゴンが)、チワさんにはどうも退場フラグしか見えないのが不穏なところ。ウラーゴンの精神的成長のために…とかねえ。


●機動戦士00ガンダム23話。そしてラスボスたる古谷さんの降臨。なんだかドでかい要塞と大量の特攻野郎どもを引き連れて、彼はソレスタさんたちの前に立ちはだかる。まるで蟻塚の蟻の如く湧き出てくる敵をかいくぐり、要塞内部に侵入したらもう蟻だらけであって死にそうですよ、という話。


ガンダムさんたち各々に戦うべき相手やドラマがちゃんと割り振られているのは、盛り上がるというよりは「律儀だな」って感じがした。その中で刹那(とサジ)は「判り合うこと」っちうテーマを担当しているようだが、やっぱし積極攻撃しながら言うことじゃァないよなあ。…あと、「イノベイターの支配」とやらに反抗するのが題目ならば。圧政なり民族浄化なり彼らのマイナスな実体行動を見せておかないと意味ないのと違うやろか。前も言うたが「喋りがイケスカネエから悪い人」でしかない、のだろうかねえ。


とりあえずまあ、まだまだ展開させてない伏線もいろいろあるし、様子を見てみましょう…ってもう終盤なんですけどね。


ソウルイーター49話。しばらくしどころなしな状況であった主人公ペアがやっと活躍…したと思ったら戦闘不能になっちゃった話。いや、主人公たちだからこそ戦闘中に成長話を突っ込めるのではあろうけれど、ね。「狂気」がこの戦いの重要な要素である以上、身の裡に抱えたままである大塚芳忠兄さんを無視するワケにもいきませんしなあ。


結界という(作劇的に)便利な障壁のおかげで、鬼神と相対するのは三組のシブセン生徒たちのみ、という状況。マカソウル以外の二組は既にイニシエーションを済ませてある都合上、ガンガンと戦えるけれど鬼神には通用しない…というポジションにならざるを得ませんな。さて、この閉塞状況を打破するには多分、クロナさんの介入が必要になりそうな感じではあるけれど…。


本気にもクソにもなっていない余裕の狂気を滲ませる、鬼神としての古川登志夫さんの演技が軽みもあってよろしいかったです。あんな感じのちょっとマニアックな笑い声は昔からこの人のシグネチャだったなあ。