ラインバレル/鉄腕バーディー/ソラカケ

鉄のラインバレル16話。速水さんとの決着。陽動足止めのコーイチ組と潜入のその他(主に女子)組、という並列話であり、なるほど相互作用でサスペンスを煽るってワケか…と思ってたら潜入組のエピソードが(主として亡き中田譲治さんのせいで)とんでもなくバカチンになっててどうにもシマらない結果に…うーん、よおし! その空気読まない中学生的助平根性やよおし! 多分原作ファンを敵に回してるんだろうが、まあよおし!


中田司令もそうだけど、中ボスの速水さんにしても異様に頭の軽いマスコミの扱いにしても、描写の深みを取り去ってあるのはたぶん意図的なんだろうな。状況の重さとイマイチ合ってないような気はするが、ワタシ個人としてはこのヘボい薄っぺらさは好きな方だ。芸になっていない個人的苦悩譚をぐだぐだやるような話よりよほど潔い。いやあ…テメエの死と組織(世界)の危機を前提としてまでの司令の悪ふざけぶりはよい酷さでよいなあ。


気になるのは速水さんをモリツグさんが「同志」とまで呼ぶようになった経緯だよね。ちっともエエトコナシのこのガキ男を(たとえ後々のための伏線だとしても)仲間呼ばわりしてた理由。昔はちょっとでもエエトコあったんだろうか。さて。…あと、バトルシーンでエエ感じの板野サーカスがあって楽しかったです。おしまい。


鉄腕バーディー DECODE:02・3話。バーディーさんとナタルさんの過去を、現在の東京の姿を通して見る話。基本的には大きな変転や重大な仕込みのある話じゃなくて、状況を積み上げてゆくための一挿話ってとこなんだろうけど、大惨事後の避難生活やら荒みきったチンピラ悪漢やらの描写が妙に生々しくて、あーなんかゆうきっぽいなあとは思いました。


取材対象の避難民に「いいご身分だな、他人の不幸は楽しいか」と言われ、そして仲間には「気にするな、お前真剣にやってんだろ」と言われる…てなさりげない描写が効いている。あと、したたかでかわいげのあるような無いようなおガキ様とか。全面的にエエ話に落としこまないやりかたやね。


にしても、予告のバーディーさんのツクリ演技はなんなのでしょう。あははは、ぞわぞわします! それと提供テロップ画面が酷すぎた。連続でようじょなめまわすおっさんの絵…って、ヤなセンスだなオイ!


宇宙をかける少女・3話。謎のキンタマをコロニーにつけたら反物質砲がドーンであって大塩平八砲。賢者モードになってるレオパルドさんがどうにもバカチンでよろしい。相変わらず詰め込まれた構成だけど、第2話のせせこましくも性急な演出は少々控え目であってまだ見やすかったかな。…校舎を破壊する勢いのド突き合い女子二人を前に「しょうがないなあ」程度の感想しかない主人公とか、微妙にズレたノリは継続中ですけどね。


ちうかBパートの潜入転校生ギャグが切れ味良くて、いちいちお役所的で上っ面しかないまま「好きだから親密になるのだなるのだ」ちうてる部下の人、コイツのこうかはばつぐんだった。舞乙引き続きの「ムリヤリえろシチュエーション」も完備で隙が無い。この辺はテンポの速さが面白さに繋がってたな。


しかしまあ、線も面もめんどくさいデザインのメカばかりではある。かっこいいけどこれを手描きでキッチリ動かしてる作画さんたちの苦労たるや慮るに余りありますなあ。がんばれ。…あと、あんまめんどっちい話しになりませんように。