いろいろだよ。

●…さて、いくか。どうなっても知らんぞ。


狂乱家族日記25話。馴染みの孤島へ逃げてきたキョウカさんは、ひたすら内部へ内部へと後退してゆく。なんか悪いフィードバックにかかっちゃったみたいねェ。これが予告で言ってた「シリアス」な要素でしょうな。確かに彼女の苦悩も判るのだが…ま、かなり突発的でありどうも身ィ入れて「シリアス」に乗りにくい、というワタシ的毎度の難点はあるんですわな。ダレ場や仕込みや段階踏んでのアレコレがほぼ皆無な構造だからなあ。


んでもってこれまた唐突に釘宮海賊さんが過去キャラ再生機構の手によって再登場。今んとこ「彼女じゃないとダメな理由」はほぼ皆無だけど、賑やかしいので別に構わない…って、後半出てきさえしなくなって賑やかしくも無くなってしまいましたけどね。これは次回何らかの出番があるだろうから、まあ。


状況を積み上げてタメにタメている強欲王の拘束具ですが、ここまで引っ張って大丈夫か? てな気はする。外れた暁にはゼヒとも大災厄をお願いしたいものだ。あるいは逆にズンとヘボいのでも可。とりあえず次回待ち、かな。


夏目友人帳・最終話。ラストってったって別に大事件が起こるでもなく、シリーズ登場のキャラたちを秋祭りに集めていろいろする話。シメ方としては実にこの作品らしい、ほわほわとした手触りのやさしさがあって悪くないっすね。ま、今後続けるも終わるも自在な作品形態なので、特に何かが起こらなくてもザショウマストゴーオンな感じでオールオッケーざーんすよな。


…などと言いつつ、やはりあの矢島晶子のキツネくんのショタ破壊力っちゃ尋常じゃねえなあ! 大事な薬を無くして「どこに落としたか憶えてないのか?」とか訊かれ、ただふるふるかぶり振ってるだけの姿とか、ああもう保護欲をもてあます。かわいいと言えば先生もそうでしたけどね。今回、アクションシーンにおけるニャンコ崩し方が割とダイナミックで楽しかったです。


総評。イノセント最強主義のポンヤリ妖怪モノ。因縁や悪念などの負の要素も毎度あるのだが、状況は一旦「弱くて強い夏目さん」にフィルタとして通すことで浄化された形で再構成される。「そんな奇麗事じゃ済まねェよ」というシチュエーションも無いではないが、話をそっち方面に進ませないような世界観と枠構造が成立しているのだな。


ややもすると「物足りない」と感じてしまいそうな優しさだけど、それでもちゃんと作品として毎度成立させているのは素直にエライや。あと、何かというとなでなで攻撃にほだされてしまうニャンコ先生には(作者の思惑通り)ハマりましたしね。んー…第2シーズンがあるならちょっと見てみたい作品ではありました(どうやらあるみたい)。


●新番組・ヒャッコ。原作は知らず。いかにもマンガ原作っぽい個性のある(ちょっとだけアニメ的っぽくない)デザインのキャラは割と好き。流れとしては、視聴者が感情移入すべき導入に気弱キャラを充て、彼女が巨大な学園内をただただ迷いつづけるのに主要キャラが合流する、ってので30分。


んー、少々間延びしてたかな…そのまあ、意図的に間を取った雰囲気を出したというより、語るべきことに大して容量がデカ過ぎた、って感じで。画面分割したり歩行の揺れを保ったまま喋らせたり、いろいろとダレさせないようにしてるのでそれほど気にはならないが。ただ、メインらしき折笠の虎子さんのキャラがちょっとめんどくさかったなー。器物損壊や傷害に対してためらいがないってのがね…うーん。ワシ、この中庸的な世界観でのこういう描写ってなんかイヤかも。慣れれば問題ないんだろうけど。


声優は落合/根谷/折笠/平野と不思議なメンツだが、平野さんの気弱少女はまだこなれてない感じ。いやしかし、根谷美智子さん久々の若キャラじゃないスか? てことでがんばれ。あと、予告に出てきたのはホンモノのお子様声優さんですかね?


あ、画面作りは妙に丁寧だったなあ。床に反射する人影がウネウネしてるとか、根谷さんが迷ってるのを告白するとこで太陽が雲に隠れるシーン、直前カットでも僅かに明度が下がるとか。てことでんー、もうちょっと見てみようかとは思うけど、この時間帯競争率高ェからなあ…。よう判りません。


●新番組・とある魔術の禁書目録。例によって原作知らずだがこれはラノベでしょうな。ってェのは一人語りの説明台詞が多くてちょっと悪目立ちしてるから。アニメ作品としては削るなり絵で説明したりしたいとこでしょうけど、原作ファンとしては文章が出てきて欲しいだろうし…痛し痒しですかね。


さて。超能力学園Z都市にて(Zは要らない)男の子ン所に魔術少女が降ってくる、という落ちモノテンプレにて開始のお話。能力キャンセル能力持ちの不幸キャラ、というスパークさん(ロードス)とビンクさん(ザンス)を足したような主人公は立ち位置としてオイシそうではある。脇キャラも定番ながら個性があるし、作画もJCらしく端整なものだし、質は高そうな気がしますね。


ただ、やはりちょっと敷居は高い。なまじキャラや世界観がちゃんとしてるせいで、このアニメで最初のワシには「ファンには楽しい要素一杯なんだろうな」てな感じが先に立つ。んー、エイボンの書やらレメゲトンやらトリノの聖骸布やらが出てくるのは楽しいけどね。それは本質じゃ無かろうし。てことで、これまた保留としておこう。


●新番組・かんなぎ。例によって原作知らず。あ、これも落ちモノなのか。いや定番であるのはちっとも悪いこっちゃないが、ここまで似たような大人し少年主人公キャラが続くとなあ…とか思ってたけどなんか丁寧だな! うん! この程度の内容量とテンポがいいや!


神木彫ったら中から前髪パッツンでミニスカでジジイ言葉の神様が出てきましたよ、というお話。少年と女の子神様のキャラの…んー、所作の付け方や台詞の置き方がよいな。あんまり割り切った描写に頼らず、なんかかんか間や動きでフォローしようとしてんのが好印象。最近流行りのダンシングOPもそうだけど、よく動くにもかかわらず特殊な感じがしないのね。その場の雰囲気に合った丁寧さが感じられる…あのまあ、アバンの幼少時シーンはちょっと浮き気味によう動いててそれも好きだけど(何でもエエんかい)。


監督は…ああ、山本寛か。なるほどね。場面転換の丸ワイプ(!)やナギさんの「なんでじゃー! じゃー じゃー…」の自前エコーとか、ちょっとしたヘンなふざけ方も監督テイストではあるな。あと、夕刻のコンビニの黄色っぽいBGが何故か印象的だったな。あと風呂シーンのナギさんの手指が妙にぷにぷくっとしてたのも印象的だったな。ええ。んー、てことでこれはちょっと見て行きたいと思いました。


●新番組(ちうか第2シーズン)機動戦士ガンダム00。前シーズンのことは割と憶えてないと思ってたが、見始めたら何だかんだで思い出してきたのは偉いものだ。ワシ。…ま、ほとんどメットかぶってて声優で判断してたりしたのですがね。てことで最近多い間空けて第2シーズンアニメ。初回は新旧各々のキャラをザッピングに近いカット割で見せるが、ほとんど世界的な状況は判らない。ソレスタさんたちにとってあまし芳しくないようではありますな。


メインの話はサジさんが刹那さんに収容所で会うエピソードで、ははあ、こんな段階でもう会っちゃうのか、って感じ。人殺しと叫ばれて一言も喋らずねめつける刹那さんは覚悟すんでてよろしいが、仇敵見つけてショックなサジさんに「お前はもっと世界を見ろ」としか言わないティエリアさんは困ったものではある。そんな人ではあるけれど。


作画は前シーズンに引き続き乱れのない、シャープなものだった。手描きロボ宇宙戦絵の面白さはやはり独特のものがあるねェ。地上波ガンダムとしてはやっぱ、ロボをCGにするワケにはいかんか。軍艦やオートマトンはCGでも、ね*1


何にしても、過去キャラに出会えるのは懐かしいものだ。初っ端をセルゲイ/ソーマのナイスパパ娘ぶりではじめるツカミ方はよろしかったね。あとのキャラはまあ、視聴の皆さんにお任せします。とりあえず誰の期待も裏切らない仮面の人は歓迎しよう。あーあと、メカ的にはあのレール上砲台メカがとても燃えました。あれ好き。


…んー、とりあえず見ます。ただ、めんどくさくなりそうなら/あるいは前作のようなレベルの楽しさでありそうなら、これまたどうなるか判らん。

*1:押井さんはキャラを手描きでやる理由として「その方が感情が乗るから」みたいなこと言ってたけど、ガンダム作り手さんもそんな感じなんだろうな。MSはある意味「キャラ」であり、だから人物2DでMSが3Dというのはありえなくて、なる時ァ全てCGになるワケだ