黒執事/キャシャーン

●新番組・黒執事。原作はちらっと見たことがある程度で、後輩の腐の人に議論を挑まれた経験があることは以前書いた。作品としてちゃんと見るのは初めてに近いのであるが…フゥーム。人外っぽいイケメン執事さんと邪気眼っぽいオッドアイ生意気坊ちゃんが主人公。さてこれでどういう方面に話を振るかと思いきや、商売上のいけすかねェ人を回りくどい恐怖体験でもって撃退する話、だった。


今回の犠牲者である銀河万丈さんの小物っぽさ、あるいは「ヤな事業家ぶり」に対して、かなりオーバーキル気味なヤリクチでヘンな幻想を見せる執事さんたちは、まァSであるわな。あれで何か商売的に解決してるのかどうかはよう判らんが、主眼はそこにはないので構わない。…ただ、どっちみち門外漢気味であるワタシがのめり込むほどのアレコレはちょっと無いかもしれないな、と思った。作品のデキ自体はちゃんとしてるのではないかな。


それにしても紅茶となるとやっぱしアールグレイなのな。時代設定がこれまたよう判らんが(お客がジャポニズムになじみがないとこ見ると19世紀も初めの方なのかな?)、ああいう古風な設定だったらもうちょっとストレートなンでもエエような気はするけど…って余計な世話ではある。


今期いろいろあるので、次回以降の視聴は未定としておこう。


●新番組・キャシャーン Sins。原作っちうか原典はずうっと前に見たことはあるがほとんど覚えておらず。梅津バージョンとキリヤバージョン双方とも未見。てことで視聴開始であるが…うはあ、いきなりの何だこれはのアバン! 異様な速度と身に堪える重さが同一画面上にあるアクションシーン…とにかく、姿は見せず強烈な足跡のみでキャシャーンの常識外な速度を見せる絵面に惚れる。


鉄の悪魔を叩いて砕く、無慈悲にして純朴な男。滅び退廃してゆく昏い世界によく似合う男。いきなり出てきたようじょさんもそらビビりますわな。…この皆口ようじょさんがまた、もてもてとよく動いててよろしかった。それだけに、彼女も滅び行くロボットである/そして別のロボットに殺されかける/救いのキャシャーンに恐怖を見出す、という流れの陰鬱さが引き立ちましたか。…内海ブライキングボスと繋がりがあるようなので、再登場もあるんでしょうかね。


キャラデザ/作監馬越嘉彦。流石万能アニメータ、大した手腕でありますな。何となく荒木調なのは山内監督の意向ですかね? …ワシ、山内監督ってちょっと苦手な部類に入るんだけど、これはもうちょっと見てみよう。ま、今後も作画アニメであるならば…ね。マッドハウスだし、そうそう大崩れはしないと思いますけどさ。