狂乱家族/夏目/コードギアス

狂乱家族日記18話。風邪引いたお父さんの体をオモチャにして遊ぶ話。とっても罪の無いギャグ風にした罪のある話で、このノリであればエーカゲンなバカテンポでも充分に楽しめるな。ちうかミクロの決死圏な縮小治療でドタバタギャグとか、何となくケロロさん的なバラエティ感がありましたですかね。


「風邪を引いたら汗をかかせろ」とかメガビタミンとか、まずは庶民レベルで怪しげな解決法を施し、そののちオーパーツマスクやマンドラゴラというどーしよーもないものへと移行する…ちう手続きがヘンに律儀ですな。相変わらずツンとデレがカオスに混在したキョウカ様の性格はよう判らんが、夫を殺さない程度に(あるいは復活できる程度に殺して)頑張って欲しい。あと今回は、チカさんの演技の振り幅がとても広くて見所でした。かわいい怖さ。


夏目友人帳6話。燕のもののけに憑かれてアレコレする夏目さんの話。一見恐ろしげな燕女が夏目さんのゲンコ一発しおらしくなる、という「祓い方」がおもろかった。ゲンコて。…もののけさんたちの倫理/論理コードは少々人とは異なり二面性があるってことでしょうが、それにしてもあの牛面妖怪さんの「夏目を喰う」という要素はちと浮いてたような気がする。まァ首尾一貫していない行動パターンも「人外らしい」っちゃそうなんだけど。


燕さんと夏目さんとの共有時間。ちゃっちゃと計画立ててぱっぱと行動する、という風に話が進まないのでちともどかしくもあり、またその逍遥加減こそが雰囲気作りに役立ってもあり。ゆっくりと力を失ってゆく燕、人に救われた故に兄弟を失った燕。最後の望みっぽい恩人との逢瀬と彼女のはかなさから、ビタースイートな結末になるかと思いきや割と思いを遂げられて良かったね、てな感じでんな。個人的な好みとしてはあの「写真を見せられる」というオチは、やはりちょっと物語的に饒舌に過ぎるんだけど…ま、幸せならそれでよいのです。


…いきなりの妖怪オリムピクは実にエーカゲンで良かったが、これは偶然に状況が合ったのかしらん。


コードギアス 反逆のルルーシュR2・19話。坂道を割と大きな速度で転がり落ち気味なルルさんであり、そして全てすっからかん。ナナリーさんを失い騎士団から排除され、されど生き残った彼に目的なんかまだあるっけ? と思ったが…そうか、若本との因縁があったわなあ。余計なしがらみや姑息な手段でパッチまみれの隠蔽工作、それらの懸念が図らずもリセットされたので妙に物語がスッキリしちゃったのは皮肉ではある。…「全てを失う」ちう結末のためにしては錯綜しすぎな伏線模様ではあったような気はしますがね。ま、その錯綜状況自体がエンタテイメントの主体だったんだけど。


ルルさんの路を我が命で切り開くロロさん。気弱になったからか弟(ニセ)を気遣うルルさんにもちと違和感があるが、こういう形で劇的な犠牲死を演出するにはあとちょっと、もうちょっとロロさんのバックボーンが薄かったような気がする。美しき殉死で終わらせるにしては、ここ数話の「兄への盲信によって虐殺をも厭わないロロ」という描写がちとそぐわないしなあ。とりどり詰め込んだ展開でここまで尺を割いてもらえた、ってだけでも大概な処遇だとは思います。


ナナリーさんを含め数千万単位で被害が出ちゃったってのはものすげえが、どうも「異次元送り」っぽい兵器のようなので何かかんかフォローの目はありそう。結果を見て恐慌するニーナさんは、覚悟というより純粋に「想像力が足りない」…まあ、ベンキョのできる凡人なのでありますな。「科学という名の悪魔に魂を売るか否か」と岸和田博士属性を問うロイド兄さんが男前。