●PERSONA - trinity soul -・最終話。シン兄さんは覚悟を決めた子安兄さんには従わない。贖罪なんかエエのでみんな一緒に暮らそうよ、である。最後の最後、子安兄さんにはやっと「表情」が見える。そして彼は…という。いろいろとよう判らんのは毎度だが、…あ、結構ストレートなペルソナバトルはやってくれたな。すわ一大事って瞬間に、カナルさんのあのまるまっちいペルソナがシン兄さんを救う…てな展開は良かった。カナルさんも救われたねえ。あとやっぱ、沢城さんの男声はとてもそそる。不安だ。好き。
総評。結局よう判らんまま終わったけど、まァ別に判る必要もなかったんじゃろうなとは思う。あるおっさんのゴッツい妄執に巻き込まれた世界と家族の話、だ。妄執のありかたが理不尽で観念的であればあるほど世界設定としては効果的であり、言わば設定段階からして「雰囲気アニメ」というジャンルだわな。
作劇法としてはどうかなあとは思うけど、何故かワタシはこの「雰囲気」が気に入っちゃったのでいいや。水平器で出したように異様にカッチリしたレイアウトで押し通される物語は印象的で、その硬質感から垣間見える人間臭さ／情感が却って魅力でもあった。読解力が無いのでいろいろと取りこぼした要素は多いワタシだろうけど、…んー、まあ、このままにしておこう。誤読状況のままも楽しかったしね。
●コードギアス 反逆のルルーシュR2・13話。OPとED変更、判りやすくベタな方向にシフトした感じですかね？ OPの「キャラが向こうの方から次々登場」ってシーケンスはもう監督の芸風やな。皆さん何故かやたら爽やか。
んで本編、オレンジさんとシャーリーさんが大活躍する話。「過去からの刺客」オレンジさんであるが、ここにきて嗚呼ここにきてのルルさん帰順がなんかドラマチックだなあ…ちうてたらのシャーリィさんがアレでございます。1期といい今期といい、この娘さんには大時代的な悲劇、歓喜と裏腹の悲劇がよォ似合いますなあ。その瞬間、ゆっくりとギアスの赫い色が消えていくシーンが上手い。
前にも言うたけど、ルルーシュさんはマスターマインド系のピカレスク主人公にしてはかなり情に流されやすい。普段は怜悧で冷徹に行動すんだけど、こういう「人との繋がり」が切れることへの恐れが、時に彼をしてうろたえ屋さんへと駆り立てるんですな。それがルルさんのミリキとも言える。…まァ、一連の行動の根本が仇討ちだからな。元からそういうお人ではあるんだけど。
…にしても、シャーリーさんの悪夢がものすごくペルソナでした。みんなでペルソナ。あと、今回も一警官役で鳥海勝美さんが出てはってなんとなく満足。この方好きなのよね、ワシ。そうねえ、スコット・ヘイワードの頃から。万年青年。
