いろいろだ、いろいろ

マクロスF・7話。敵ヴァジュラとの第一次正面決戦である。歌に乗っけていきなりの蜘蛛の子ミサイルに心躍る。黄色ヴァジュラのギャギャギャンという光弾発射の動きに見入ってしまう。1話以来の立体的に展開する高射砲弾幕が恐ろしくも美しい。そして「…本艦はこれより近接格闘戦に入る!」だ。おおお! そのための変形か! まァあんまし格闘はしてくれないんですけどね。そんかしボビーさんが男前になったのでチャラである。何が? さあ。


いやあ、胸焼けしそうなほどの娯楽要素てんこ盛りであってもう濃い濃い! こういうゼエタクはこの作品ならでは、ですな。といってもギアス的な濃縮脚本とはまた趣が違い、スジ自体はそんなにトントン進んでるワケではない。とにかく印象的なシーン! 目を奪うアクション! 流れるちち汗! そんなシーンがガッツリ満載という…うん、なりふり構わず真摯一途なエンタテイメント志向にはホトホト呆れる感心する。


強いて残念なとこを挙げるとすればあまり戦場の大きさが感じられなかったとこでしょうか。何となく今までの諸戦闘とそれほど変わらないような感覚があったので。あっちの方ではこんな苦戦、こっちの方ではこんなに優勢…とか、そういう時間/空間的な大域戦闘感が出ればもっとスキスキだったなあ。ま、これは純粋に尺の問題であり、2クール構成という要請によるものでしゃァないとこではあろうけれど。


ここまでで全体の三分の一くらいでしょうか。EDも特殊バージョンであって、先週がプチラス前なら今週はプチ最終話的なノリ。次回はどうやら生き抜きバカ回のようだが、さて。…あーあといっこだけ! アルトさんの乗機が急速機動したときのブラー、ジャギーの入った輪郭線はあれ、手描きのギザギザブラーを意識したものでしょうかね。


ドルアーガの塔 〜the Aegis of URUK〜・7話。片羽のドラゴン退治で大騒動の巻。カタキバオレって居たなあ…まいいや。みんなで力を合わせて強大な敵に立ち向かう! というスジの割にはあの将軍殿が意外にヤりよんので一人で片付けちゃうかと思いました。みんなでわらわらよじ登ってロープかけて…の戦闘は何となく原始人のマンモス退治みたいなイメージだったな。ていうかカタキバオレ? まいいや。


相変わらずスカウト要領の悪いジルさんと、色んな手管で人を誑す女性陣の対比は1話(2話だっけ?)のシーンの再来ですな。本人はあんまし進歩してないようですけど、まァそれを補う仲間を手に入れたってとこでしょうね。ニーバさんもゆかなに劣等感をかきたてられてるしね。ちうかあの世界では20面ダイスがデフォルトなのか?


…あと、予告の遠藤氏にはあえてツッコんでやらない。多分それが彼のためだ! 


狂乱家族日記5話。ああ憧れの新婚旅行…ではあるが、とりあえずウチの前に空港作って飛行機墜落して無人島の奥に巨大ホテルがあって、とまあいつものそういうノリの話。このホテルでのドタバタがメインになるのかと思ったらいきなりおサル型の謎生物軍団が花澤香菜をさらっていくという謎展開に。た…たしかにこれは狂乱日記かもしれない。


ちうか、あんまりホテルがどうの旅行がこうのは話に関係無いみたいですね。あの「一人で巨大ホテル切り盛り」という設定のピエールさんが来週どう絡んでくるのかが気になるが、いや別に気にしてもしょうがないかも知れない。とりあえず離陸時の飛行機が何故か80’風のウネウネ黒カゲ作画なのは気にさせてください。あとイメージシーンの金田竜もどきエフェクトとかも。


PERSONA - trinity soul -20話。おおいきなりの子安兄さん帰還か? と思わせて実は帰還していない。ジュンさんと一緒に居るここはどこだかよく判りません。その一方、ジュンさんの体に残りしユキさんは…という。


いやーもう。アレだ。沢城みゆきだ。華奢で色素の薄い「弟」の中に、かすれ声の沢城みゆきが「妹」として居てて、それが兄さんと擬似デートする。兄の腕にきゅっとすがりつく仕種とか、カナルさん相手の恋相談に乗ってやりながらカバン後ろ手にくるりと回ったりとか、何だこの破壊力は。先週の「美人父」も大概だけど、本家本元たるジュンさんの倒錯具合にはやはり貫禄がある。てことで他の要素はよく覚えてなかったりしてな。うん。


シン兄さんがそういう妹や弟を相手にごく自然に振舞ってきた描写があるから、自分を受け入れてくれたと感謝するユキ/ジュンさんの言葉にも説得力がありますな。どのキャラもどこか女性っぽい側面を持つ本作だけど、そういうシン兄さんの「包容力」が隠れ女性性として一番重要かもしれない。


コードギアス 反逆のルルーシュR2・7話。ナナリーさんが自立しちゃったのでマスクを棄てるルルさんである。んー、変身ヒーローモノなら大概押さえてくる展開の一つですなあ。電車の中でテメエの席を空けるためとか、裏路地でバカどもにバカ行動させて気晴らしするとか、ギアスの無駄遣いが「あー、良いヤサグレぶりだなあ」と思ってたら、フラグ立て要員(?)の一人であるカレンさん相手に見事なヘタレぶり。おお、素晴らしくダメ男。そらまあ、ある意味「手軽な幸せ」に逃げたくもなろうて。さて、ナナリーに協力のゼロにどんだけの黒の騎士団がついてくるか…ってとこですか。


絵は今回も良く動く。ビンタの後のカレンさんが走り出すシーン、倒れるように去っていく体重移動が軽く演劇的でグゥ。…千羽由利子作監回なのでキャラ絵はおとなしめに整ってんだけど、それでも第一シーズンの回想シーンと比べるとキャラデザのクセが強くなってんなあ、と思わされますね。もうちょっとでセルフパロディの域だ。


無論アクションもカッチリしてまして(こっちは中田栄治の担当かな)、水中衝撃波の描写がやたらかっこよくてちょっと巻き戻してしまった。にしてもメタンハイドレートですなあ。流行りモノが好きだもんねェ大河内さん。