季節による変化とその応用

●この時期、まっつぐ伸びた帰り道の方向丁度に日が落ちてゆく。この道路は舗装しなおしてそれほど経っておらず、路面のデコボコがほとんど無い。そうするとどうなるかというとですね、夕方にここを通りかかると眩しくて死ぬ。普通に見るとあんな真っ黒けでざらついて見えるアスファルトなのに、この角度からだとホンマ、鏡面反射でもしてるんじゃねえかって程のアルベドだぜ。ホワイトアウトしそうになるよ。…運転されてる方は平気なのかなあ。


ま、止まって眺めてる分には非現実的な美しさがあるとも言えるのですがね。夕方頃の少し黄味がかった光の中、路面反射と直接の太陽光の中にシルエットで浮かび上がる自動車やら通行人やらの姿。川井憲次の不穏な旋律でも流れてきそうな押井的風景でござる。でも眩しいのでめんどくさいや。さっさと通過してしまおう。


●帰りっかかりにスーパーに寄って夕飯の材料を漁る。んー、サーモンの切り身が安いのでこれでムニエルもどきでも作るかなあ。ポン酢で喰おう。とか思いつつふと惣菜コーナーを見ると「季節の天ぷらをどうぞ」とあって、菜の花のかき揚げを売っている。確かに季節的要素のある食材だけどさあ。春という季節のさあ。ウソはついてないけどさあ。


●ウチに帰ってきたらまーた炊飯器のスイッチ入れ損ねてるじゃないか! ワシはもう季節に関わりなくバカなので死ぬとよい! スーパーへとんぼ返りしてパック飯を買う。ああもう、なんかもう、すげえ負けた気分である。