ドラゴノーツ/もやしもん/しおんの王/みなみけ

ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-・3話。CGメインの派手なドラゴン空中戦や整ったキャラ作画など、絵的な見所は満載の話。ただ引き続き誰にも感情移入をさせてくれない脚本で、みんなが闘ってる理由はよう判らん。中田ボイスで誤魔化されちゃいるが、結局はあのツンツン頭の司令官が下手を打ち続けているのが原因と違うか。謎めいた言動で雰囲気を出すのもエエが、少年一人に普通の説明責任も果たせずに何が責任者かってな気もするな。酒呑んで黄昏てる場合じゃないぞ。


主役二人の描き方もねえ。ヒロインがテメエで龍の姿見せといて「正体を知られたからにはお別れです」ってそれは何のコントだ。「異形となった相手に一瞬ひるんでしまい、それが原因で二人の間に距離ができる」ってのも定番ではあるが、主人公の後悔や決心などの心の変化が判らないので、「怪物を避けたと思ったらそれを追っかける」とただの分裂気質にしか見えない。


うーん、普通のアニメなら多分スルーするような場所も一々引っかかってるなワシ。どうも「エクボもアバタのダメスパイラル」に入り込んでるようだ。…でも、一人くらいはちゃんとしたオトナが居てもいいとは思うんだ。年齢に関係なくみんなガキなんだもんな。


●新番組・もやしもん。原作は割と好き。菌が見えるひとが主役のフリしてあんまり目立たない愉快マンガなのですが、改めて1話を見ると結構主役してんな。今後どんどん影が薄くなってゆきます。お楽しみに!


ノイタミナ枠でやると聞いた時には少し意外だったけど、なるほどこれははまっている。一般から少し外れたコミュニティで、常識から少し外れたイヴェントに右往左往するってんだもんな。第1話としてのツカミは充分。んー、西村知道の樹教授が良かった。


絵柄は原作の「いかにも講談社青年マンガ」っぽいクセのある絵を、平均的アニメデザインに落とし込んでるなという印象。ま、作者も嫌がるあの沢木ヘアにするワケにはいかんだろうしね。あと気になってた菌CGはかなり良。かわいいし違和感無いし良く動くし。OPの実写とのブレンドはお見事でした。あれをトゥーンレンダすると本編の菌になるのかな。てことで来週も見よう。


●新番組・しおんの王。詳細は知らず、林葉直子作の将棋マンガが原作って程度。事前印象では割と素直な将棋ジャンルアニメかと思ってたけど、どっちかっつーと火サスみたいな暗めのドラマがメインの話みたいですな。将棋対戦描写は(裏設定としてはガッチリ構築されているのだろうけど)ずいぶんアッサリと扱われてたしね。


主役のしおんさんはすげえ水分量の多そうな瞳とぱつんぱつんのふとももという「肉感性」があり、中身はイノセントかつ純粋、という。あー、いかにも不幸に遭いますよっていう匂いがしますなあ。脇キャラに行くほど微妙なバランスのデザインが多くなってて、これって結構アニメートするの難しくないか? 大丈夫か? 中尾声の将棋指しが襲い掛かる絵は突発的に凄かったけど。


…うーん、多分面白い作品なんだろうけど、ちとワタシの嗜好からは外れ気味だなあ。次週以降は未定。


みなみけ3話。次女の人がひたすら勝負して負けて勝負して負けて、クラスメートの片思い少年がぶんぶんと振り回される話。何でまたこの難儀なお嬢さんに惚れてんのかはよう判らんが、まあ恋は思案の外ってことでしょうかね。それとも単に外見か? 


サイドのディテイルは色々あるものの、基本的にはこの少年との関係性で30分という構成。んー、比較的「普通」のアニメになってきたな。1話は「のんびりした脚本に過剰な情報量」という不思議な喰い合わせが面白かったんだけど。決して画面の質が低いワケじゃなし、こういうのもアリだとは思いますけどね。ただ1話のノリの延長で見てたら、結構同じネタで引っ張るんだなあって感じがしましてね。まあ。うん。